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新木くんのねんきんせいかつ  作者: 王石 勉
第1章:新木くんのねんきんせいかつ(楽園の高原)
13/27

12.らくじつ

ソーラーレイ・システムとメガ粒子砲で宇宙世紀も対応できる生物ナマモノの新木です。

本当に俺はいったい何なんだ?



カラスさん達はあれから姿を現しません。

死屍累々に横たわるカラスさんも子トカゲのオヤツで、日に日に減っていっています。

トカゲさん生餌じゃなくてもイケるんだ。


一時はヒキコモリ気味だった子トカゲさんたちも最近はオヤツ拾いと羽ばたく練習のため巣の外に出てくる。

こっちには近づいて来ないけどね。


羽ばたく練習と言うことはこの子達も巣立ちの時期が近づいているのでしょう。

お母さんも食事の回数を減らして。子供たちの飛ぶ力づくりを目指したメニューのようです。


もう一つ気が付いたのは、最近は一雨過ぎる事に朝が寒くなってきていると言う事です。

そうか、冬が近いのか…。


困ったコトに何も用意していません。

まあ、雪が溶けるまで。寝て過ごす(クールダウン)コトになると思う。

目が覚めたら春になってる。ってのも乙なモノかもしれません。

しかも山の上、ドレだけ雪が積るかわかりません。

目が覚めたら雪崩と供に沢の中…。なんてコトになったら一生目が覚めないかもしれない。


くっ、俺は雲母、探すよりウラン探すほうが正解だったのでは。

しかし天然原子炉でも掘り当てないと出来ないし。

第一どうやって濃縮するんだ。


そうなってくると必要な物は閨の確保でしょう。

春まで安全で快適な城。日当たりの良い場所で暖炉の前でマッタリと出来る環境。


そうなると技術的にも、工期的にも横穴一択でしょう。建設予定地のめぼしは付いています。


と、言うわけで。


ドリル、円錐渦巻きドリルです。ドリドリです。

ドリル回しま~す!!うらー、とりゃー、三段突き~!!

いかん、やっぱり映画みたいには彫れない。

こんな事で半日を費やしてしまった。轟号だと一瞬なのに…。


普通に、シールド工法マシンを思い出して削ったら一日で、甲羅半分の長さが掘れました…。



本坑を作って脱出坑にかかろうとしているころ。

一旦貯まったズリを排出するため外に出ると。朝日に翩翻と翻る尻尾。

母トカゲを先頭に編隊飛行をする子トカゲたち、


ああ、こいつ等もうココには帰ってこねえな。帰ってくるほど軟弱な奴等じゃないし、戻ってくるときは、子供じゃないだろう。


何となく、最後の様な気がして。身を起してしょくしゅを振った。


反応が在った様な気がしたが、ソレは俺の希望で有ろう。


彼等は恐らく暖かいであろう南へ向い。それ以来帰って来なかった。

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