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いつもの朝
「お兄ちゃん、朝だよ。起きて」
「もう少しだけ待ってよ。」
「お兄ちゃん、朝だよ。起きて」
「わかったよ、起きればいいんだろ。」
俺はモーニングコールしてくれる物体の頭をポンと叩いた。
物体とは言わずもがな、アニメに出てくる可愛い妹の声がする目覚まし時計だ。
我ながら情けなくなってくる。
朝一番にすることが目覚まし時計との会話なんて。
まあ、可愛いモーニングコールが毎日聞けるのは、刺激のない俺の生活のスパイスになってるのも事実だ。
至福の時間もつかの間で、学校に行かなくてはならない。
俺は急いで支度して、家を出た。
さあ、今日もルーチンワークが始まる...............はずだった。




