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誤答への誤答
美女の寝顔は美しい。美女の泣き顔も美しい。
美女とはあらゆる場面でも美しい女性のことを言うのだと俺は思っている。
俺にとっての愛しいあの人、中井さんも1分前まで俺は美人だと思っていた。
だが、今目の前に存在する人の顔は美しくなどない。むしろ、あほみたいだ。
俺はがっかりしたとお思いだろうか。
そんなことはない。むしろ、それは当然のこととして受け止めた。
なぜか?
俺の大暴投のせいに決まっていたからだ。
どうすればいい。
考えるより先に口が走ってしまう。
「実はさ、俺は超能力者で、人の考えていることがわかるんだ。でも、君の考えていることはわからなくて、、そこで俺は思ったんだ。君が人間じゃないと。」
言ってしまった。もう、彼女の顔は恐ろしくて見れない。
俺は目線を下げようとしたとき、彼女は急に真顔になってこう言った。
「ばれちゃったか、その通りだよ。」
次は僕があほになるターンらしい。




