推測と計画
さて、作戦会議といこう。
俺は布団をかぶりながら、某アニメの司令官のポーズをとった。
今回の作戦はターゲットである中井瞳の恋路を探るというものだった。
その手段として、特殊能力であるHeartWatching をつかった(中2臭いとはいわないでほしい、わかってるから)。
しかし、中井瞳にはHeartWatching が機能しなかった。
なぜだ。
今までにこの能力を行使して聞こえなかった相手はいなかった。
それを考慮に入れると、やはりこの結果がでてしまう。
彼女は人間でない。
では、彼女は何者なのか。
俺の頭に浮かんだ最初のアイデアは彼女がアンドロイドであるということだった。
最初のアイデアといったが、浅はかな俺には他に予想がつかずそう結論づけるしかなかった。
まいった。
好きになった女の子がアンドロイドだなんて。
まるでSF映画じゃないか。
といいつつも、実は俺はそこまで焦ってなどいなかった。
俺のような特殊能力者がいたのなら、アンドロイドがいたって不思議ではない、そう思ったからだ。
大事なのは彼女が人かどうかなのではない。
彼女が俺を好きになってくれるかどうかだ。
決めた。明日聞こう。
無論、俺が好きかをではない、彼女がアンドロイドかどうかだ。
もう俺がネジのぶっとんだ変なやつだと彼女も思っているはずだ(いや、思っていないと思ってるよ、主観では)。
だったら、聞いたってなにも問題はない、、はずだ。
俺は決意を固くして、眼をつぶった。




