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魔導士ユーナは止まらない6

 オンラインゲーム「RINE-リンネ-」を元にして作られたような、現実とゲームが混ざった世界。


 わたくしユーナを含めた多くのプレイヤー達はその世界で戦い続ける運命を強制的に押し付けられた。阿修羅という修羅道を司る存在によって。


 元の世界に戻る方法は一つ、レアアイテムの宝玉天照ホウギョクアマテラスを手に入れること。

 阿修羅に協力しているこの世界を作ったという、時の神クロノスもといトキナガから聞いた話では宝玉天照は一つだけでいい、一つだけでわたくし達は元の世界に戻れる。


 ただし一つにつき一人だけ、そして宝玉天照は常に三つしか存在しない。誰かが独占してしまえば、帰れない者も出てくる。


 そんなレアアイテムをコージさんが手に入れた。


 わたくしはコージさんにトキナガから聞いた話を伝えた。そしてこの宝玉天照一つだけで帰れることも伝えた。

 虹色に光る宝玉は確かに阿修羅に見せられた物と同じ。手に入れたコージさんすら驚いている。しかし問題が二つ。


 宝玉天照はコージさんが手に入れた一つしかないということ。今はわたくしとコージさんの二人がギルドルームの中でそのアイテムを眺めている。

 帰れるのは片方だけ。もう一人は帰れない。


 ★


 ギルド「流星の旗」のギルドルームでわたくしとコージさんは言い争っていた。内容は簡単でどちらが元の世界に帰るかということ。

 複雑なのはお互いの言い分。わたくしはコージさんが帰るべきと唱え、コージさんはわたくしが帰るべきと反論する。お互い譲らないし言葉は止まらない。わたくしは手に入れたのはコージさんであるから、コージさんが帰るべきだと思う。


 しかしコージさんは優しくて良い人、だが頑固で融通が利かない。だからこそわたくしを先に安全な場所に戻したくて譲らないのだ。わたくしは元の世界に帰るより先に阿修羅を殴りたいのだ。

 こんなふざけた世界に連れてきた阿修羅にぎゃふんと言わせたいのだ。


 だからまだ帰るつもりないのに、コージさんはわたくしに宝玉天照を押し付けてくる。


「もし私が先に帰っても君は目覚めないんだぞ?そしたらユーナくんの御両親が心配するに…」

「いませんわよ」


 わたくしを説得しようと必死なコージさんに冷たく切り返す。話す気はなかったが、どうやら身の内を話すしかないかもしれない。もうこれはゲームが混じった世界だけど、ゲームじゃない。

 相手も画面越しのアバターではなく、目の前にいるアバターが混じったコージさん本人だ。


 ならばわたくしもユーナとして、真正面から挑むしかない。現実の緑川悠菜とアバターの魔導士ユーナが混ざったわたくしを晒すしかない。

 溜息をつきながらわたくしは両親がいない経緯を話した。




 両親は孤児院で知り合った少年少女。誰にも引き取られることなく、お互い大きくなって働き出して自然と結婚した。

 誰から見ても自然で当たり前のような出会いと結婚。そしてわたくしが生まれた。


 安っぽい映画のように裕福ではないけど幸せな家庭だった。

 両親は共働きであまり家になかったけど、それでも夕飯は必ず家族全員で食べる決まり事を作って笑い合うような、ささやかな幸せを謳歌した家族。


 ある日両親は隣の家に住んでいた優しい老婆にわたくしを預けて、何年越しの新婚旅行に向かった。わたくしもついて行きたかったけど、新婚旅行は結婚した二人が楽しむものだと思ったから口に出さなかった。


 だからお土産に外国で売っている魔女の衣装が欲しいとおねだりだけして、見送った。飛行機は綺麗な直線雲を作っていたのを憶えている。




 A-108便ハイジャック事件。新興宗教による飛行機ハイジャックテロ事件。生存者0の史上最悪の事件が起きた。




 両親はその飛行機に乗っていた。生存者0、飛行機が落ちた山は一週間山火事で燃えていた。犯人も乗務員も全て死んだ。残っていたのは黒い炭だけの禿げた山。わたくしはそんな一つの事件で、両親を失くした。

 両親は孤児だったから親族はいない。孤児院に引き取られると思ったら預かってくれていた老婆が身元引受人になってくれた。幸い大学までの学費や生活費は両親の遺産全て使えば安泰という状況だったため、わたくしは老婆の好意に甘えた。


 そして老婆の実家である田舎の家に住んで、今は高校一年生になった。老婆、今はお婆ちゃんがいるから寂しくないし、親の遺産のおかげで学業にも専念できる。そしてささやかな趣味、ゲームを知ることもできた。


 お婆ちゃんがわたくしの学費や生活費を管理しながら、誕生日に好きな物を買わせてくれた。そして玩具屋でわたくしはあるゲームのPVプロモーションビデオに目を奪われた。

 幼い頃、両親におねだりしたような魔女の衣装を着たキャラクターが、広大なフィールドを走っていた。わたくしはお婆ちゃんにあのゲームが欲しいとねだり、オンラインゲーム「RINE-リンネ-」で魔導士ユーナになった。


 紫色が好きなのは大人っぽくて魔女みたいだから。わたくしは幼い頃魔女になりたかった。魔女になって困っている人を助けたり、誰かに魔法をかけたかったのだ。

 でも本当はわたくしが一番魔法をかけてほしかったのだ。両親が死んでない魔法、お土産を買ってきてただいまと言ってくれる魔法、今も変わらずお婆ちゃんと付き合いを続けながら両親と住んでいる魔法。


 そんなの叶わないって知ってる。わたくしはそこまでお子様じゃない。


 だからこそコージさんが言うご両親が心配することはない。もう二人はいない。お婆ちゃんくらいしかいない。




 話し終えたわたくしはいつの間にか下を俯いていた。別に泣いてないのだが、なんとなくコージさんの顔が見れなかった。オンラインゲームではネットマナーというか作法や礼儀として、基本身の内話はしない。だからゲームで誰にも話したことがなかった。

 でもこの世界は現実とゲームが混じった世界。だからコージさんを帰すために話した。これで納得してもらえると嬉しい。


 だがコージさんはわたくしの予想以上に厄介だった。


 急にわたくしの肩を強く抱いて、顔を胸の中に隠すように抱えてきた。俗に言う抱きしめるだが、まさか生真面目なコージさんがこんな行動するとは思ってなくてわたくしは一瞬言葉を忘れた。

 というか、コージさんの衣装は銀の鎧だから正直硬いし痛い。

 引っぺがそうと体を動かすわたくしの頬に熱い滴が落ちてきた。指先で触って確認すれば透明で、少しずつ冷たくなっていく液体。

 涙だ。コージさんは何故か泣いていた。なんでコージさんが泣くのだろうか。


「……ず、まない…ユーナぐん…」

「…鼻声ですわよ、コージさん」

「重ねでずまない…だが、私は君に失礼なごとを言っだ、許じてほしい」

「気にしていませんわよ。別に…だから…泣かない、でくだざいよ…」


 つられたようにわたくしも鼻声になる。わたくしの頬に零れていく滴は一人分より多い。きっとコージさんが号泣しているんだ。良い人だから涙の量が人よりも多いのかもしれない。


 だから決してわたくしは泣いてない。


 今更こんなことで泣くなんて恥ずかしすぎて死んでしまう。だからわたくしは泣いてない、絶対に。両親がいないなんて今更だ、お婆ちゃんがいるから寂しくない。心細いなんて、言えない。


 わたくしは頬に流れる滴が止まるのを待った。多分、数分間はコージさんが泣き続けたと思う。

 そして目を腫らして鼻をすするコージさんにわたくしは告げる。


「だからコージさんが帰って下さいな。わたくしも阿修羅を殴ったらすぐに戻るつもりですし…」

「…駄目だ」


 この頑固生真面目が、と心の中で罵ったのは秘密である。わたくしがなんのために身の内話をしたと思っているのだろうか。わたくしにはお婆ちゃんしかいないけど、コージさんはもっと家族や親族の繋がりがあるだろう。

 わたくしよりも重要性が高いはずなのになぜそこまで意固地になるのだ。しかしコージさんは真っ直ぐな目でわたくしを見つめている。


「ここで君だけの身の内話を聞いたのは反則だな。すまないが私の身の内話も聞いてもらおう」


 そう言ってコージさんは別に聞いてないのだが、自分の身の内話を始めた。それはわたくしが想像していたよりも少し違った話だった。



 コージさんも高校一年生で、本名は康史幸隆。上には優秀な兄二人で年の離れた妹が一人。両親は健在で母親はピアノの先生で父親は医者だという。

 恵まれた一家の中でコージさんは育ったらしい。だけどコージさんは恵まれすぎた。


 いつも優秀な兄に比べられ、立派な家柄や両親を話題にされる。そしてコージさん自体もそれ相応の対応を求められる。優秀で真面目、成績も上位五位など連ね上げればキリがないほど。

 それでもコージさんはその優秀な子供を体現し続けた。


 学校では風紀委員長や美化委員に努め、品行方正を絵に描いたような模範生徒でいた。そして周りは当たり前のようにコージさんをそういう人だと受け取った。

 当たり前のようにコージさんは生まれながらに優秀で良い人と受け取った。


 しかし本当は違う。コージさんは努力していた。テスト前は緊張で腹痛が頻繁になるほど勉強して、八方美人と陰口を言われても朗らかで真面目な少年として行動してきた。

 でも無理した態度は長く続かず、コージさんは倒れてしまった。病院に緊急搬送され、急性のストレス性盲腸炎と判断された。


 それ以来コージさんは勉強できなくなった。明るい態度も取れず、成績は下がって劣等生とレッテルを張られた。

 その途端に家族や学校からも相手にされなくなり、部屋に引き籠り始めたのが中学二年。



 そう、コージさんは一時不登校児だったのだ。



「…私はユーナくんや皆が思うほど良い人ではないんだよ。真面目でもないし…優秀でもない」


 自嘲するように呟いたコージさんは話を続けた。


 不登校児として親に叱られる中、二番目の少し遊び人の兄が初めてゲームを渡してくれたらしい。気晴らしになればいい、気が向いたら出てこいとだけを残して渡してきたゲームがオンラインゲーム「RINE-リンネ-」だった。


 コージさんはそれまで趣味を作らないまま、勉強と品行方正な態度作りで四苦八苦していたらしい。引き籠っている間もやりたいことが見つからずに布団の中で寝転ぶだけだった。

 だから暇つぶしにゲームを起動したのだ。外見は自分の理想を投影した、西洋風の美青年で鎧がよく似合う騎士を選んだ。そして小さな画面に広がる大きな世界に驚嘆したらしい。


 ボタン一つでどこにでも行けて、話しかける相手は誰もコージさんの両親や家柄を知らない。同じ冒険者として話しかけてくれる。


 魔物と戦い続ければ転生して新しい職業につける。それはまるで何度も生まれ変われるようでコージさんは夢中になったらしい。

 そんな中でわたくしと出会ってギルド「流星の旗」を作ったり、仲間を増やして冒険したり。スキンシップモーションで殴りあうことやボイスチャットの会話も楽しかった。


 その中でコージさんは少しずつ気付いたらしい。素のままの自分が真面目で堅物な人間だということに。どうあっても人間の性格は簡単に変わらないらしい、だがわたくしやギルドの仲間達はそんなコージさんを慕った。ギルドリーダーとして頼ったし、同じ仲間として助けることもあった。


 今までの自分は作ってきたと勘違いして、コージさんは自分で自分を追い込んでいただけだった。それを知ったコージさんは部屋から出て家族に謝り、学校にも行くようになった。それが中学三年の話。

 成績は中より上程度だったがありのまま生きると決めたコージさんはすぐに学業の遅れを取り戻した。そして少し砕けた真面目さと優しい性格で最初は非難の目だった教室内でも、友人を改めて作っていたらしい。


 そしてオンラインゲーム「RINE-リンネ-」で遊びながらも、一人の普通の学生として高校進学したらしい。品行方正で優秀ではないけど、真面目で堅物ながら優しいコージさんとして、生きてきた、と。


「実はな…それで、父とはまだ喧嘩中で…顔を合わせ辛いんだ。父が望む高校に進学しなかったしな…だが私は後悔してない。もう無理して生きたくないんだ…特にユーナくん達の前ではね」

「…ふふ、意外でしたわ。でもやっぱりコージさんはコージさんですわね」

「どういう意味だい?」


「そのまま引き籠ってゲームで遊んでてもいいのに、真面目に部屋から出て学校に戻って…高校進学するくらい普通の生活取り戻すなんて…真面目すぎますわよ、ふふふっ。そんなコージさんがわたくしは大好きですけどね」


 わたくしが軽く笑うとコージさんも照れくさそうに笑う。本当は引き籠りを続けようかと考えたらしいが、真面目な性格が災いしたのか幸いしたのか、以前の生活に戻ることを選んだらしい。

 本当に生真面目なコージさんらしい。


 ゲームでは知ることができなかっただろう、コージさんの本当の話。そしてわたくしの身の内話。


 今だけはこのゲームと現実が混ざった世界に感謝してもいいかもしれない。コージさんとの距離が縮まった気がするから。


 と言ってもわたくしから見てコージさんは男性という面ではギリアウトなので、友達や仲間としての親密度アップとして捉えてほしい。いや、性格は中々好感持てるけど外見が好みではないというか、少し男臭すぎるというか。

 まずわたくしの胸判断や同じ部屋で眠れない発言など、今までの状況を鑑みても当分は男性として目を向けることはない。


「と、いうわけでこのアイテムはユーナくんが使うべきだと私は主張する」

「いえいえ。これはコージさんが使うべきですわ。家族がいるなら心配させるべきではないはず」


 そして繰り返す押し問答。距離が縮まった気がしてもこの話題は平行線のままだ。


 むしろお互いのことを知ったせいで譲れない状況になったと言うべきかもしれない。わたくしとしては是非ともコージさんに帰ってもらい、顔を合わせ辛いという父親と和解してきてほしい。


 しかしコージさんはお婆ちゃんが心配してしまうということで、譲ってくれない。本当に頑固で融通の利かない人だ。嫌いではないが厄介だ。

 大体わたくしは阿修羅を殴るまで帰る気はないし止まる気もない。なにより元の世界に帰ったらこちらの世界にもう一度戻ってこれるかわからないのだ。もしかしたらコージさん一人をこの世界に残してしまう結果になるかもしれない。


 コージさんもその点で譲ることができないらしい。良い人だがらわたくしのようなか弱い女性を残すのは心が痛むのだろう。コージさんの場合相手がか弱くなくても心痛むだろうが、わたくしは自分をか弱い女性と自負しているので強調させてもらう。


 口だけではなくお互いに宝玉天照を押し付け合う物理的な動作が入り、最終的にはお互い両手を使って中腰で相手を押し合う、相撲に似た組合いになってしまった。両足を踏ん張ってコージさんに負けないよう押すが、さすがは男性だ、些か不利だ。


 いつの間にか床に転がっている宝玉天照、レアアイテムであるのだが扱いが雑だ…レア、アイテム…そうか。


 わたくしは思いついた。コージさんを納得させつつわたくしの意思を押し通す方法を。このゲームと現実が混じった世界だからできる手を。


「わかりましたわ。わたくしがこのアイテムを使います…」

「そうか!やっとわかってくれたか!」


 汗だらけのコージさんが明るい笑顔で頷いている。まるでこれで安心という顔だ。少しだけ罪悪感が湧くが、気にせずに宝玉天照を拾い上げる。虹色に光るレアアイテム。手の平サイズの丸い宝石はわたくしの手の中。


 胸ポケットから「キビシスデバイス」を取り出して、アイテムアイコンをタッチして宝玉天照をアイテム欄に追加する。これでコージさんは手を出すことができない。わたくしがやろうとしていることを止めることはできない。

 期待するような目でわたくしを見るコージさんに一言告げる。


「ごめんなさい」


 わたくしは卑怯な手を使う。ゲーム上でアイテムとは自分だけに使うものではない。特にオンラインゲームでは仲間の体力を回復することが多々ある。そのために回復薬を指定した後で誰に使うか選択できる項目があるのだ。ゲームをしていればアイテムを使う上では常識の行動。


 しかしコージさん、及びわたくしは先程までこのレアアイテム宝玉天照は使った本人しか戻らないと勘違いしていた。しかしわたくしの考え通り、この宝玉天照は「仲間を対象」にも使えるのだ。回復薬と同じように、いつものゲームと同じように。


 ゲームと現実が混ざったこの世界だからできる、コージさんが気付いてない今だからできる。わたくしは躊躇わずに宝玉天照を使う対象にコージさんを選ぶ。



 コージさんの体全体が淡く金色に光り出す。少しずつ光が薄くなっていき、体も薄くなっていく。



 さすがのコージさんも気付いたらしく、驚いた顔でわたくしの顔を凝視している。

 わたくしはそんなコージさんに笑みを向けて、言う。


「わたくし阿修羅を殴るまで止まれませんの。コージさん、ちゃんとお父さんと仲直りしてくださいな」

「ユーナくん!?」

「…本当に、ありがとう……さよなら」


 コージさんがもう一度わたくしの名前を呼ぼうとした。その前にその体は映像が途切れるように閃光を放って視界を真っ白にした。思わず瞼を閉じて、もう一度開ければギルドルームのどこにもコージさんはいなかった。


 フレンドリストのアイコンをタッチして確認すれば、常に赤色、常時ログインを示していたコージさんの名前が薄い灰色になっていた。


 これはログアウトしたのと同じ。つまりコージさんはこの世界から抜け出せた。元の世界に戻ったのだ。


「これで良かった…ですわ」


 わたくしは独り言を呟きながらデバイスを胸ポケットにしまった。アイテム欄からは宝玉天照は消えている、わたくしは元の世界に戻れない。

 これから阿修羅を殴るため、そしてこの世界をもっと知るために行動しなくてはいけない。止まっている暇はない。ギルドメンバーを探して仲間にしなくてはいけないし、その仲間達を帰すためにも宝玉天照を探さなければいけない。


 もうコージさんはいない。今から一人で全て行動しなければいけない。わたくしはギルドルームから外へと向かうしかない。

 殺されるかもしれない、教会で蘇えるけど死ぬかもしれない、戦い続けなければいけないこの世界を、わたくしは進んでいく。


 でも少しだけ、今だけは、立ち止まらせてほしい。すぐに、歩き出すから、少しだけ。





 わたくしは仲間を助けるため、仲間を一人失った。

20140828(改)

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