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第89話・ババコン

 子供メインのお教室で子供ばっかり主要な役をして、大人クラスは全員その他大勢、が多いです。

 今回はその話。

 発表会でのパートのやりかたを分類してみました。


1、子供主体。子供が圧倒的に多い。大人ははっきりいって添え物。

  眠りの3幕のみ、とかくるみのお菓子の国だけ、とか一部抜粋した舞台で、先生プッシュの見込みありの生徒(たいてい中学生とか高校生)を主役にして大人はその他大勢で適当にはべらせておく。

 テキトーという言い方は悪いですが、あれじゃあちょっとかわいそうかな、というのも見たことがあるので。


2、子供主体もあるが、大人は大人で分けている。

 第1部が子供メインの童話創作とか、第2部が大人だけで団体でちょっと長いのを踊る。その中でソロが踊れる人は見せ場もあり。大人初心者も上手な人についていって踊る。どのレベルの人も結構出る時間も多くてこういうのが一番満足できる。配役とかも見ていたら先生の気づかいも感じられる。


3、ソロメインの発表会。群舞なし。昔は珍しかったけど、最近こういうのも増えてきたように思える。なんというか日舞の発表会みたい。

 先生が1人1人に手間かけて教えをされるのです。シンプルだけど舞台の大道具小道具のセットもいらないし、ライトも込み入った指示もいらない。先生にとっては一番儲かる? 構造になっていると思う。人気のある演目ばかり続いたりもするのでだれが一番上手かまるわかりです。まあ基本生徒の希望に応じるのでしょうけど、レベルにあわせて微妙に振り付けを変えられたりする。こういうのも好きですね。


 踊る人のレベルにあわせて振り付けを変えるってのはよく見ます。

 たとえばそこは本当はイタリアンフェッテなのに、アラセゴンドのグランバットマンにしてすぐ5番に入れてルルベ、の繰り返しをしたり。それがきちんとできていれば、生徒に無理な要求をせずに確実にできるパを入れて確実に踊れるように配慮しているんだな、って思います。

 逆にこの子には練習不足、というか役不足だったな、と思うこともある。軸がぐらぐらじゃんか、ちょっと無理があったなとか。これまた生徒が先生の忠告を聞かずにつっぱしったのか、先生が見切り発車させたのか観客側にはわからないが、ここの教室で習ってみようかと検討中の人は入会を躊躇するだろう。


 ソロでもバレエシューズ、パ・ド・ドゥもバレエシューズでというのも見たことがあるし、要は大人バレエは自己満足的な面もあるので、めくじらは全然たたないです。よくがんばったなーとか思います。

 最近どこぞのバレエ教室は徹頭徹尾生徒主体、なので、「発表会は希望の演目が踊れます。 」「パ・ド・ドゥも希望されたら踊れます」って最初に掲げているのがあってびっくりしたことがあります。

 また先生がこの曲の振り付けをしますけど、誰か出ませんか? と募集しているのを見たこともあるし、それはそれでおもしろい! その告知と一緒にレッスン時間も書いてあったので社会人で参加してみようかと思う人にはありがたいです。計画たてやすいのは何よりだから。 

 子供時代と違って大人はやること多いですから、教室側から発表会のためにこちらの都合お構いなしに一方的に通常レッスン以外の日と練習時間を告知される、というのは時期によっては困ったことも経験していますので。


 うちは厳しくありません、楽しく踊りましょうって事前に言うこところ、それはそれでスポ根タイプのバレエ教室を嫌う人にはいいだろうと思います。

 大人バレエのコンクールもあります。年々出場者も増えて来ているみたい。

 私はそのうちシニア向けのバレエコンクールもでるんじゃないかと思っています。社交ダンスの競技大会にいったら70代、80代の受賞者もいらっしゃったし。バレエもそのうち大人主体でそっちの方面に行くのではないかと思ってます。

 ちゃんとした名前がないなら「全国ババア・リーナ・コンクール」とかどうでしょうか。

 バレコンではなく「ババコン」です。

 冗談です。

 でもそういうことを想像するのは楽しいです。






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