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第88話・パ・ド・ドゥへのあこがれ

 いいですねパ・ド・ドゥ!

 公演ならクライマックス、発表会なら正にそのお教室の呼びもの、華、メインとなる。

 だから先生もメンツをかけて一番上手な子をトリに持っていく。


 日常的にレッスンでも男性と組んで踊る人ってうらやましい。バレエをしている人の中でもごくごく限られた人たちだけが男性と踊れます。

 上手で当たり前、それでないとパートナーにはなれないし。

 でも、PDD組むよりも一人で踊る方が好き、という人もいるし。あの人となら組むけど、あの人はイヤとかあるだろうと思う。


 逆に男性側からはあの子なら踊りやすいけど、あの子はこっちを頼りすぎるからイヤだとか。双方ともそれぞれの言い分があるかな。

 お互い慣れ、というのが必要かと思う。持ち上げてもらうのは大変そう、とか思いますが案外そうでもないらしい。女性側のジャンピングの時のタイミング次第で簡単にすっと上にあげられる。ドンキの時の片手リフトもそうらしいです。

 ピルエットも何度もやっているうちに双方のタイミングと言うかコツがわかってくるらしいし。やはり練習を重ねることなんですね、なんでも一緒なんだ。


 私はプロの中は知らないが発表会内の範囲でのパ・ド・ドゥなら多少はわかる。いろいろありますよ。女の子側がやっぱりあの人はイヤと言いだしたり。男性は発表会レベルではどこでも選択の余地なく選ぶほどないので、よほどのことがあったんだろって思いますけど。

 男性側が未熟でまだバレエを始めて半年もたってないのに、発表会でパ・ド・ドゥを踊ってください、と言われて組んだ相手が3歳からバレエをしていて十年目という子がいたという。こうなると男性はあわせるのが大変だったと推察できますが良い経験になったのではないかな。女の子の方も。

 もし名のあるプロを目指すなら相手にあわせつつ自分の個性もだして踊りこなすという至難の業も要求されるだろうし。


 逆にパ・ド・ドゥを組むのが初めて同士、というのもある。しかも男性が初心者だった。男性が一人しかいないお教室だと先生側もそれでもいないよりマシだと思って無茶なことを要求する。(ちなみに私が聞いたその先生は女性。)

 私も不安がった出演者の生徒からその話を聞いていたのでその発表会では本当にはらはらとして見ていました。

 パ・ド・ドゥ初めての女の子がリフトを怖がっているし、着地もどっちも足元をみているのって初めて見ましたわ…。バレエって自分の足元を見てはだめなんですよ。

 双方相手をまったく信用して踊ってないのがまるわかりで…事故がなかっただけよかったと思っています。

 結局この男性は発表会後はバレエをやめられました。先生はやっぱり無茶だったよね、と語り草になっています。


 だけど…私もその話があったとしたら断らないと思います。

 足を怪我しそうなのは困るけど。

 だって、めったにない体験だし、そのくらい一般的なバレエ教室では男性は貴重なんですよ。相手が体型よく上手で女性慣れしていてその上イケメンであれば文句ないけど、その条件が全く当てはまらない人も、「やってみる?」と聞かれたらやりますね。

 私は下半身デブかつ体重があるので、相手がぼくの方がぎっくり腰になるといって断られる可能性大ですが。

 それに演技上とはいえ、パ・ド・ドゥやると、その間だけですが女性は男性からあがめられるのですよ?

 男性はパ・ド・ドゥでは正に主役です。見つめられるのは正にこの男性1人。その唯一な男性から女性はあがめられるのです。まさにスーパーヒーローから女性はあがめられます。だから最高の女性最高のヒロインなのです。(プロ同志だと双方主役級ですから個性がぶつかりあいつつも、ほどよく混沌として来て息もあい、真に眼福、芸術、です。)

 女性は役割によっては、聖母マリアのごとく、時には荘厳に、時にはかわいらしく。男性は無条件で女性を愛してくれ、あがめてくれます。膝まづいて、時には両手を自身の胸に抱いて「ああ」と熱い吐息をつかれます。

 

 たとえば。

 プリンスの男性が胸を開いて手はアラセゴンド、さあ、おいで!!

 プリンセスの姫は躊躇なく王子に向かって飛び込みます。

 リフト成功、美しいポーズ。二人の美しい笑顔。やはり夢の舞台です。

 最高ですね。

 複数の男性にリフトもされる役もあります。

 気分最高だろうなって思います。

(もちろんやる側には観るだけの私にはわからない苦労ってのはあるだろうとは思いますけど、あこがれますね)


 個人的に一番やってみたいのは、海賊。もちろん踊れる実力はないです。第一私、上手にフェッテできないし。(酔っ払いフェッテタイプです、軸ずれていくの)

 海賊なんかアリとコンラッドとですよ? 女性一人で男性二人を相手するのですよ?

 女性優位、まさにあこがれですね。しかし実力がないのに踊ると観客に驚愕される。ので、私はあきらめてますが次の生まれ変わりというのができてバレエをしてたらぜひパ・ド・ドゥはもちろんソロで踊りたいです。






 

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