第77話・ポワントの替えどき
未だによくわからないのがポワントの替え時。
何となくトウで立ちにくくて、ピケになるとき床でぐにゃ、となる感覚。
あー、これも、もうこれでおしまいか?
私はお気に入りのポワントの銘柄もこれ、と決めてない。
立ちやすいと思うのがアビニョン。ソールがかっちりしているが、足になじむまで時間がかかるのが難のグリシコ。これはちゃんとソールを柔らかくしておかないと本当に後ろにつんのめってしまうという。
もはやあまり幼馴染、という感覚のチャコットのベロネーゼ。クローゼットを開けてポワントを数えたら20足はゆうにもっている。1回だけ履いてあわないと思ってそのままというのもある。
持ってる数だけいうとプロですか、と問われても不思議じゃない。
というのは身体をバーレッスンでほぐして、ポワントに履き替えてセンターに出てはじめてこのポワントの真価、自分にこのポワントはあうあわないかがはっきりとわかる。
しかも1回履いただけではだめだ、というのも我慢して履いていくうちにこれはいいのではないか、と思うのもあった。私にとってはグリシコがそうだった。そういうこともあるので、ためし履きしてNGでも一応は置いている。また捨てられないのだ、バレエ用品ってものは。
貧乏症+根性+いつか履けるだろうという期待=クローゼットの占領。
またネットでポワントを検索しているとポワントジプシー、という言葉も出てくるぐらいみんなもいろいろなポワントを試している。こればかりは他人様の足を参考にしてということは不可能なので自分でお金を出して自分の足で試すのだ。
一方ポワント売り場も一応は考えてはくれている。試し履き用にバーもつけてといういたれりつくせりの売り場もあるけどおおっぴらに踊ってためすわけにもいかない。足6番からドゥミ、ぐらいしかせいぜい試せないので結局は購入してレッスン場で試すことになる。
しかし、いかに足を痛くしないまま踊り続けられるかというのがテーマのページもありみなさん苦労しているのね、と思わず同感、同調してかつ熟読する。
自分の足にぴったりとあうポワントで思うように踊れると本当にうれしい。
あ、ちゃんと立てている、しかも全然痛くならないし(←最重要事項)今日も快調! …というのがあまりないのが残念です。
今のトウパッドは本当に痛くなくて子供の時のように足をマメだらけにして踊るということはなくなった。それは有難いと思います。
トウパッドもまたいろいろ購入しました。
トウプロテクターという足先全体を覆うタイプは私にはいいかも。布製やごく普通のクッションでは私の足は耐えられないのはわかっているので、なんとかそれでやってます。
今レッスン場に1人、裸足のままポワントを履いて軽々と踊る人がいる。不思議に思って彼女に聞いてみたら床の感覚を大事にしたいから、とおっしゃった。
裸の足もまめ1つなく綺麗だし、彼女の足ってどうなっているんだろうかと思う。
かと思えばきちんとトウパッドをつけてもなお足が痛めたりする私。「痛いと思いながら根性で踊る」というのは正確にいうとバレエを踊っていることにはならない。私の昔からの課題になっています。




