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第74話・足首が弱い

 バレエはバランスの良さがモノをいいます。

 軸の大切さは言うに及ばす。身体の柔らかさも大事。

 

 バレエをする人はその人がプロであっても、全部が完璧に踊れます、ということははっきりいって、ない。右フェッテならOKでも左になるとからきしダメな人もいるし、プロでも失敗というか苦手なものがあるんだな~とヘンな親近感をわかしてくれるぐらいレッスンで失敗した人を見たことがある。

 上手な生徒さんでもコンクールやビデオ審査でわざと不得意なモノははずすとか、撮影テクニックで目だたないようなアングルで、という撮影者さんに小技をきかせてもらい、いかに上手に見せていくか、という話もきく。


 さて、私の目下の目的はたくさんありますが、一番の弱点は足首が弱いことです。たとえばポワントでピケ、小さいプリエ、ピケ、小さいプリエ、でアラベスクでとんとんと前に進むときなどそれが顕著に現れてきます。カンのいい人はここまで書くとああ、途中でへたってくるのね? とわかるでしょう。

 そのとおりです。

 足元がへろへろになり、軸足がそうなるとせっかく後ろにすくっと伸びた(伸ばしているつもり) アラベスクもダメになります。

 両方の足ですくっとポワントに立つときはうん、左右で協力しているのでしょう、まあ、なんとか。でもアラベスクのように片足が上空、もう片足が床につくと足首の弱さで見苦しくなる。

 バレエは片足で軸をとり、もう片足をバッセするか前、後ろにやるか、回転するかジャンプするかの連続です。

 足首を強くするのも大事。

 それも弱いとなると致命的です。

 普通は年取るごとに体力がなくなっていくでしょうが、どういうわけか年をとるごとにレッスン熱だけはあがっていく。

 さあ、私の行きつく先は、さて、どっちだ!?





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