第73話・プライベート・バレエレッスン
先生と向いあう、マン・ツー・マン・レッスンは緊張します。
今回はその話。
慣れている人ならそれが一番上達するとおっしゃるでしょう。よいところも悪いところも生徒1人ならば先生からしてマルミエです。
私も過去その状態になったことがありまして(偶然の産物でたまたま生徒が私1人になった)いつもの見慣れた? 先生でも大変に緊張しました。
たぶん普段から(先生からご覧になって)気になることをズバズバ言われました。まわりには生徒はいないし、今日はこの人だけか…いつまでたっても上手にならない人…、もう遠慮なしに言ってやろうと思われたのかきちんと指導していただけました。そりゃあもうバーレッスンから。
以下は先生のご注意
いつも思うのですけど、よく見ると肩がアンオーの時に微妙にあがってます…ええ、そこです。そこ。
(抑えられつつ) そのまま上体倒して、あ、お尻平らにしてください。
ってしょっぱなからしてコレです、音楽まで止められ無音のママで基礎の基礎。
特にルルベからして上体がちゃんとひきあがってないのが普段から気になっていたらしい。何度も同じことを言われる。一言も「そうよ、それでいいのよ! 」というセリフなし。
アラベスクでは特にひどく、軸足がもっさりしてみえる、膝を中に入れる、軸足のつけねをもっと上、上にしましょう。
とうとうその先生は女性なのに、身長は私よりも低いのに、また体重が私の方がどうみても上なのに、男性みたいに重たい腰を持つ私をかかえて上に引き上げよう、引き上げようとされる。
結局センターレッスンにもすすめずバーだけで終わってしまった。これでみなさん私がどういうレベルの人かおわかりでしょう。
それともう1つ。
短い時間で先に他の生徒達が帰宅され残った生徒がたまたま私1人、のパターン。律義で熱心な先生は生徒が将来性ない私1人でもちゃんと教えをされた。
時間は10分ぐらいしかないけど10分もあれば簡単な踊りができますので、といって眠りの1節を。しかし最初の出だしがダメだしばかり。
足のふりと身体の角度が先生の気に入らず、おっしゃる通りにできずにあせりだす私。いやー、できそうだけどできないというのはツライ。
それを見過ごして次のふりつけに入るつもりは先生は全くないらしい。たった1人だけの生徒でもきちんとやらないと前にはすすめない、そういう意識です。
こうよ、こうして!
熱心に教えてくださる。なんという貴重なシンデレラタイム! だけど最初の出だしだけで時間切れ。確かに上級なら1曲さらえて10分で指導はできるが私の場合はだめだった。
この先生が大人のヴァリエーションクラスを作らないのはこの時の私のせいかもしれない。覚えが非常に悪かったので。(ここのエッセイの中で私は子供しかヴァリエーションを教えないと言ったあの先生です)




