第70話・ポワントレッスンでヒヤヒヤ
今回はポワントの話。
というのは見てて(順番待ちは他人の踊りも見る。これもレッスンのうち) ほんとあぶなっかしい人もいるんだ、これが。
ちゃんとピケで立ててもないのにピルエットをするし、当然できない。足がぐねぐねのまま思い切りアラベスクしようとしてすべったり。幸いバレエ専用床なのでケガはなさらなかったけどすぐ近くで見ていた私は、「ひゃーこわい」 です。見るたびにひやひやする人がいて私も巻き込まれないように? 注意しています。
というのは私もへたなのでポワントでなんとかバーでキープはできても動きが激しくなるとつられてばたーんとなりそう。
ポワント慣れしてくれると、これこそバレエ! という感じでレッスンも充実します。キープ力も飛び跳ね力も、すべてがバランスとれているとこれはもう多幸感の極み。
ところが、ちゃんとシューズでルルベもまともにできないのにポワントをうれしそうに履く人もいる。大人バレエだから、確かに履くのは自由だが、基礎もできていないのに履きこなしたつもりの人もいらしてひやーとする。
たいてい怪我の怖さを知らない大人の人。私バレエ踊れるのと思っている。足首がヘンに曲がったまますすむから身体も揺れる。いつか大きい怪我をされるのではないか…そうは思っていても声には出さない。注意するのは本当におせっかいだし意地悪だし本人がよければいい、という大人バレエのスタンスで先生も注意なし、というわけでそういう人増殖中。
(バレエ歴何年以上の人以外はポワント不可にしたり、指導を思いきり厳しくすると大人生徒=お客さん? が減ってしまうのも先生は困るのです)
いけないとはいわないが過去の自分に重なるので怖い。
私もまた小さい時はポワントは怖くなくてピルエットも平気でしていました。だが再開の時は怖かった。昔の私はよくこんなのはいて踊れていたんだ。それを思えば皆さんは勇気あると感心してしまいます。
今回よけいなお世話だ、と気を悪くされたら申し訳ないことです、すみません。




