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第67話・足のマメ!

 ある時期、私は足のまめに悩んでいました。今回は足のトラブルの中でまめ、の話をします。

 トウシューズをはくことによるまめではなく、足のあわない靴を履き続けた結果によるまめです。

 その結果。

 親指の底にまめを作ってしまいました。小さいですが微妙に痛くてつらいまめ。これはバレエシューズでも違和感がありましたがポワントでたつと、まめが縦につぶれてもっと痛さが増します。

 文章力がないので読んでいただいている人にわかってもらえるか不安ですが、バレエが好きならばこの微妙な悩みはわかっていただけると思います。命に別条ないだけマシですが、ポワントを履いてバーにたつとこのマメの存在がいやまして、「ああ、足の底のマメ」「痛いマメ」「マメ、マメ」…。

 頭の中が先生の振り付けの内容よりも足底のマメの存在がウエイトを占めて踊りどころではなくなってしまいます。これではいけない…このまま足のマメをのさばらしてはいけない!!


 というわけでマメ退治のため薬局で購入したパッドを使いました。何日か張り続けたあと100円ショップのかかとけずりを買ってきて、パッドでふやかしたマメをこすり落としてしまう。ところが普通ならばこれで治るはずだがマメの底が見えず「?」 状態でした。

 多少の痛さは平気なんですが流血してもなお、マメが底にあるという感じで「?」 以前はこうではなかった。以前のはマメが底からごろっという感じでとれたのに?


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 ネットで検索するとどうもこれは単純な「魚の目」 ではなく、「いぼ 」らしい。

 私にとってはレッスンをうけるたびにレッスン内容よりも「マメ」 のことばかり気にする状態では困る。というわけで皮膚科受診。ヤブにはかかりたくないので、多少遠くとも評判のよい皮膚科にいく。

 1時間待ちは当たり前の皮膚科でしたが果たして先生のご診断は「感染性のいぼ」だった。


「とれますか?」

「とれますよ、ひょーさくさんで今からやりましょ」

「ひょーさくさん、氷酢酸ですね」

 にわか知識ですがあらかじめマメに対して予習してきた私。


 先生は私をベッドに寝かせるとベッドわきにある茶色の筒から液体を流し出す。もわっという感じで霧のような湯気のような怪しげな氷酢酸の液体を流す。そこから棒を差し込み。例の足底のまめをつぶすようにぐりぐりと塗りこめる。

 痛い…。

 だけどこれでよかったのだ。ヘンな医者にかかると妙な内服薬や塗り薬でごまかしたりするけれど、氷酢酸は痛むが根治療法ではある。2,3日疼痛があるがそれを過ぎればあとはもう大丈夫。2週間後に経過観察で何もなければそれで終わり。

 治療終了!

 3割負担でも1000円ちょっとだった。多少の痛い思いはあったけれど、これでまたポワントがはける…。

」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」


 ところが、まだ続きがあった。

 2週間たってもまだ痛い。シェネが全然まわれない、これじゃあ、治療前とかわらない。少し痛みはひいても踊れないのでは意味がない。

 というわけで同じ皮膚科にGO.

 先生に診ていただくと、「はさみで切ってみよう」

 ギャア…でも断れない。

 切られました。すると先生はおっしゃった。

「ああ、これ。思ってたよりもまだ深かったみたいだね。芯が残っている」

 う~ん、外科的な処置はやってみないとわからないとはいうものの…先生どうしたらいいの?

「でも大丈夫、もう1回最初から氷酢酸してみよー」

 2回目ははさみで表面を切られたうえに露出させたマメの芯を氷酢酸でぐしゃーとつぶすようにして凍らせる。1回目よりも痛かったです…先生。

 医師は処置が終わればさっさと処置室を出て診察室に戻る。患者がいっぱい押し寄せているのでまあ当然です。

 だが処置室に残された私と看護師さん。その年配看護師さんが「早くベッドから降りて、次の人、待っているし」 と言う。

 処置直後は痛くてやっとの思いでスリッパをはくと、ふと顔を見上げると小さな子供を抱っこした親子が私を心配そうに見つめている。子供をベッドに寝かそうとして私がおりてくるのを待っておられるのだ。ちょっと看護師さん次の患者さん、入れるの早くないですか…?

「あ、すみません…」

 とつぶやいて足をひきづりながら待合室に戻った私。見た目すんごい健康そうな人が足をひきずって壁伝いにやってくる。それが私。その私を満員の待合室にいた患者さん全員が見る。踊っている私は全然誰も注目しないのに、こういうときだけ皆さんから注目されます。


 そして1週間ぐらいで完治しました。やれやれ…なことでした。






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