第52話・生ピアノでレッスン
かねてから1回ぐらいは行ってみたい、と思うところにとうとう行ってきました。
それは…バレエピアニストのいるバレエ教室です。
時間が特定の平日で午前という悪状況(私にとっては)。
なので出張の時に早めにきて午前中は休みをとって午後から出張先にいって仕事、という超利己的なスケジュールに無理やりしてレッスンに臨みました。
目指すは某バレエ教室。わかりにくい道をなんとかたどり着いて料金を支払って入室。
やっぱり初めてのレッスン場は見慣れないのでキョロキョロ。着替える部屋も雰囲気も違う。ああ、ここはこうなのね、とかいろいろ思う。そしてレッスンでの期待。
レッスンのバーの位置。初めての訪問者はどこに着くべきかすごく迷う。上手そうな人のところに行きたい、でもなんだかあのあたり近寄りがたいな、はしっこのあたりは右になると先頭になって振り付けがわからなくなるし…とここにきたとき以上に悩んでまあ、このへんかな? と腰をおろす。
そしてストレッチしつつさりげなく、ピアノ確認。グランドピアノだ。
そしてピアニスト様登場! ピアニストにもいろいろあってバレエ曲を弾いていただけるピアニストさんは「バレエピアニスト」というのだ。
ピアノの上に楽譜を広げている。手書きの譜面もある。
そして先生が入室されるとレッスンに集中。
いつもの教室なら当たり前のCD曲なのだが、バレエピアニストがいるとやっぱり違う。先生の説明後に早いタイミングで前奏曲も短くてすぐに本題に入る。
それがまた踊りやすいのだ。
先生もいちいちCDのオン、オフに走らなくてもいいし、踊りの見本をするときですらサラっと言う感じでテンポにあった曲が流れる。
「音ください」
先生の一言でセンターの曲が流れる。先生とピアニストさんとテレパシーでもってつながっているのか? と思うくらい振り付けと曲がぴったりあっている。このピアニストさん、まだ年若そうだけどベテランの人なんだろう。レッスンのレベル自体高くてついていくのに苦労はしたが、この曲、ゆっくり家でも聞いてみたいと言うオリジナルだろう曲もあってすごかった。
自分も一応ピアノはひけるのだが、臨機応変に曲のアレンジはできないので尊敬します。ミスタッチも1回もなかった。(弾きを間違えるとダンサーに迷惑がかかる)
すごい、すごいと思いつつレッスン終了。絶対また行きたい、できるなら毎週行きたい! そしてバレエピアニスト様、私とぜひお友達になって! といいたいが平日にしかやってない、残念です。
これ、楽しい思い出にしたくないな。きっとまた行きたい。1カ月に1回でもいいから絶対行きたい。先生もいい人だったし。
どこかで見た記事にバレエダンサーはバレエピアニストによってさらに鍛えられるというセリフがあった。これはピアニストがいて当たり前の海外での話。
でもわかるような気がする。
日本では考えられないけど海外では大きなバレエ団や大きな教室ではバレエピアニストがいて当たり前ときく。お互い切磋琢磨して技を磨くのだ。なんて素敵な優雅な世界だろうか。
(著者追記;オープンクラスでも普通に生ピアノ付レッスンを受けることができるようになりました。先生の動きや生徒の様子を見てレッスンに臨機応変、のりのりでのせてくれるピアニストさんはアタリです。私的にはこの初体験の時に出合ったバレエピアニストさんが一番最高! でした。あの人がピアノを弾いてくれるレッスンにまた行きたいけど仕事の関係で無理です残念だわ……)




