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第47話・隣の席・ハズレの席

 バレエ公演は1人で観に行くことも多いです。

 1人で席に座り、1人で鑑賞。それでいいのです。

 で、今回ハズレの席の話。(当りはもちろん当たり前に普通に舞台に集中できる席です)


 舞台。夢の世界。

 しかしながら1人で行くときには隣の人と積極的に話しかけて親しくしようとする人も、少ないけどいらっしゃいます。なぜだろうか、有難迷惑ってこういうことかって思うことがあります。少なくとも悪い人じゃないけど、でも、私は1人で来ているからって隣の人と仲良くしようとか、感想をわかちあおうとは思わない人なんですよ…。

 変に気が弱いので適当に相槌をうって適当に話をあわせますけど、1人でゆっくりと考え事をしたいときもありますのでね。

「今の○○のはさすがですね、やっぱりマルマル団は違いますね」←批評めいたことはやめてください。

「やっぱりフラメンコはピルエットだめですね、ジャズもモダンもそう。やっぱり生粋のバレエの人ではないと綺麗じゃないわね」←確かに今のは軸足ずれてたけど、舞台はまだ続いているのにあなたが何もわざわざ耳打ちしていうことないじゃないか。


 子連れで行った場合は子供が隣に座ると喜んで聞きだすこともある。先日の劇団四季の公演にて。

「ねえ、今の男の人の顔、おもしろかったね。今の見たでしょ? 」

「どっから来たの? 車で? 」

「なにかおけいこごととかしてる? おばちゃんはねー歌だよ、楽しいよ」

 気を悪くした私は、休憩時間は即子供の手をひっぱり隣の人の聞きだしを事前遮断。

 休憩時間が終わるまで劇場の廊下をうろうろ。身なりも話振りも決して悪い人ではなかったけど、大人げないとは思うけど、子供は正直にいろいろと返事するしね。住所まで言わせたもん。

「あらーあそこから来たの、遠いところからよく来たねー」とかいう。劇場から近いお家でようございましたね。でも私は気を悪くしましたが。


 話しかけないけど常識的にこれはどうかと思う人とも隣り合わせにあった。香水がきつい人など。わかっていただけるだろうか?

 以前言ったお寿司屋さんでは席替えをさりげなくしてもらえたけど、公演では基本的に席替えなんかないし香水さんの隣は地獄でしたよ。10年以上前の話だけど舞台の踊りは忘れたけど、香水さんは覚えてる。肝心の舞台全然覚えてない!! これってどうよ?

 

 舞台の隣の人。印象に残らなくて当然だけど、観客としていって私はこれだけの思い出があります。

 宝塚でも全然悪い人ではないけど、どういうわけか脂臭い人がいて迷惑。臭いがきつくて舞台に集中できないのです。見た目普通の女の子なのに不思議でした。この時も舞台の内容、全然覚えてない。常識知らない人私は遭遇しやすいのかもしれない。

 拍手や掛け声が調子はずれな人も、悪気はないのだろうけど、集中させてくださいっと心の中で泣く。ほんと、数はすくないけれどこれも思い出になってしまうのがくやしいです…。




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