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第26話・バレコン(バレエコンクール)

 時折コンクールに出るような子の踊りをみたりします。

 本番前は先生も生徒も真剣です。(バレコンには全く声がかからなかった少女時代、そして現在も全くの無縁。悪く言えば高みの見物ですね、ガンバレ! )


 今回はそういうコンクールに出るような上手な10代の生徒さん達の話です。

 そういう子のアラベスク。私から見たら、おお、完璧なアラベスク!

 …と思いきや、先生の目では全然ダメなようで、腰のあたりを人差し指でツン! とつつく。

 とたんにアラベスクのポーズのままその部分だけが2ミリほど移動してまたまたびしっとポーズが

より決まります。先生の目線、厳しいですね。センチやミリ単位の移動、30度ほどの角度の差異でも

査定に響くというからもう出るだけで大変。


 眠りやくるみを見てはいますがたった1分間の時間でも完璧をめざそうと思うとそれは大変。


 だけどここから書くのは観る側の視線の話です。コンクールに出すような子は当然教室の名前にもかかわってくるので下手な子は出せませんね。今後の勉強のためにダメもとで出るというのは聞いたことはありますが。

 バレコンで出る演目で彼女たちが踊るのって「観る分」には…上手です。しかしこうも思います。

「上手は上手だけど形だけ上手ー」

 観るだけと決め込んで本当に観るだけにこだわるとコンクールって「型」から入るもんですね。解釈とか感情とか全く見えてこない。バレエ体操とまではいわないけど、もうちょっと感情はこめられないかなーあんなに上手なのにもったいない等と思う。そして「退屈」する。

 踊っている人は真剣なので悪いけど。だからいくらバレエを観るのが好きな人でもずっと最後まで観る人はあんまりいないのはそのせいだよね。


 たとえば眠り。かわいい踊り。ガラ公演でも人気だよね。

 全幕ものの場合、最初の第1幕から観てさあ王子様との結婚式ー! とのクライマックス。観客も感情移入していますから豪華な衣装と振り付けやさしい王子様の目線。素敵な結婚式に集う豪華な客人たち。

 そうして感動するわけです。

 コンクールとはまた違う。踊りのプロが踊るからでもありますが、観客も感情移入できているのだ。

だから感動できる。

 コンクール用にするのとはまた違いますね。

 コンクールは感情とか解釈はとかは二の次ですね。当然と言えば当然ですが。権威あるコンクールで入賞するとそれが海外のバレエ学校へ入学できたり、プロバレリーナの足がかりになるわけですから真剣です。

 とりあえずコンクールで賞を取り海外留学。プロになるのはそれがお約束。それが今の風潮です。お金もかかります。今はバレエ専門の学校も国内でわずかだけどあるけどね。

 感情こめて踊るのはやっぱり人生の経験を積んでからかな? 他人を感動させるのって本当に難しい。とりあえず入賞してどこかの映えあるバレエ学校に留学しちゃえ! が目的かな? それはそれでいいことなのでしょう。


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 バレコンの最高峰といわれるローザンヌコンクールはテレビで決選だけは見せてくれるから毎年観ています。日本人の体格はもう欧米の子たちと遜色はない。体型の損がないってすごいことだ、といつも思います。私はあの子たちと何十年の差はあるけど戦後生まれなのは一緒なのに、この差。特に足の長さにいっつも負けてる。(胴体の長さだけは勝っている)体格の良さにひれ伏しています。

 おもしろいのはコンテンポラリー。同じ演目で同じ振り付けなのに踊る人によってこんなに差がでるものか、と思います。決戦に出るくらいだから技術はもう完璧です。上手下手の差は決戦だからそんなにない。というか単なるバレエ好きではわからない。

 だけどこの子なんとなく華があるな~という子が入賞している。人を楽しませたりできる子がまだ10代はんばでできるんだ。すごいですね、ローザンヌ。熊川さんの時のも知っています。確かボールを使っていましたね。観客がわいていた。あの時から人を楽しませたり感動させていましたね。

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 そうそう、話は飛びますが私はコンテンポラリーは苦手です。コンテンポラリーは本当によくわからなくて。バレコンのは超短いものばかりなのでまだ観るには耐えられる。

 わかりやすいのは許せます。ローザンヌで見たマスクをした道化師の踊りなどは大好き。観てるだけでああ、楽しいなと思う!

 でも長いのになるとね…わけがわからない、もういいやって飽きちゃって観ないこともある。発表会でわざわざ観にいったのに、友人が出ているというのに、一生懸命に踊っているというのに、コンテンポラリーで飽きてあくびしちゃったこともある。

 これは私がバカだからか? 違うだろ。違うと思うよ。他の人も退屈してた。凝りすぎなのです。踊る分には体が動いているし楽しいとは思う。でも観るだけなら退屈するのが多い。コリオグラファーの主観が入りすぎたり、メッセージが込み入って単なる変わった踊りだなって思うこともある。振り付けの先生は大変だろうがもっとわかりやすく、特に子供にも入り込みやすい世界を魅せてください。

 ベジャールのですらおもしろくないや~って思うのがある。同じ料金払うならやっぱりきまりきっているといわれようが3大古典バレエを選びますね、私は。



 

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