第19話・バレエの先生・男性編
私は女子中、女子高育ちです。
前にも書きましたが女同士のぬくぬくとした居心地の良さも知っているし、逆に女同士の陰湿さも知っている。それと10代のころは男性との接触は父親と親戚、学校の先生以外全くなかったです。親はよかれと思ってヘンなムシがつかないように配慮してきたのでしょう。門限ありの昔風の堅気な? 家庭で育ちました。
結果的には私にとってよかったのかというとまだよくわからないのが本音です。
ただ男性ってどう接触してどう付き合えばいいのかわからなかった、そういう少女時代でした。(両親は私に温室育ちのまま結婚してほしかったみたいですが、私の場合そうはなりませんでした)
なんでバレエエッセイにこんな話しから始めたのかっていうと、こういう少女だったのでバレエに男性の先生が存在するって知っても、ええっという感じだったからです。長いこと。バレエは女性の先生で当たり前だし男性が女性生徒を教えられるって一体どうやって教えられるのかと思っていました。
女性の先生にはその良さが、そして男性の先生にはまた違う良さがわかったのは大人になって再再開してからです。
チビさん時代の発表会で、バレエの先生や上手な生徒との相手の踊り役だったゲストの男性ダンサーが普通にチャコットや自分で作ったお教室で教えるようになられてきました。
あ、このお名前は聞き覚えがあると思う。そして思い出す。
当時は同じ舞台にたったとはいっても言葉すらかわしたこともない。先生はいずれも当時のお教室の先生とばかり話しをされていたし、そうでなかったらペアを組む上手な生徒としか話しをしなかった。そういう万年コールドその他大勢の生徒だった私にもチャコット等へ行けば教えていただけるんだ、これはすごいと思いました。
で、とことことチャコットへGO.
うん、私はずいぶん年とってしまったけど、先生方は全然年取ってないわ、と受講してそう思いました。
男性の先生はやはり長年女性をサポートしてきたこともあり、教え方がソフト。かつ姿勢矯正でも本当に紳士的です。すごい素敵。あこがれます。
でも先生方にとっては私は確実に全然教えがいのない生徒だろう。アレグロでは邪魔くさい棒立ちになるし、右足と左足間違えて差し出すし、ピルエットも着地が下手でぐらぐら。
でもまあ、続けています。少しでも上手になるように。
バレエの道は楽しいけど本当に険しいです。本当にもっともっと上手になりたいです。




