第12話・バレエピアニストの話
バレエピアニストの演奏でバレエを踊られたことはおありでしょうか。
生ピアノで踊るのも楽しいですよね、いつもそうだといいのですが…あこがれますよね。
バレエピアニストには2種類あるそうです。
レッスン用と舞台用で。もちろん1人でこなされる人もいます。
ずいぶん前ですが米田ゆり氏のインタヴュー記事を拝見して感心したことがあります。
舞台で踊られる方とピアノを弾いていたらもう全然違うらしいです。敬称略して実名を挙げてみるとピアノの音がしてから動く人、足を挙げる人…ギエム。音と同時に足を挙げる人…吉田都。自分が先に動いて後から音がするのを好む人…森下洋子。
こういうことはレッスン場や舞台で一緒に時をともに過ごした人でないとわかりません。音の後先って本当に一瞬の話なんでしょうが、プロの人でもやはり好みってあるのですね。どっちが弾きやすいというか仕事しやすいかっていうとそれはやはりバレエピアノのプロですのであわせられるみたいです。
この小節はターンをゆっくりとかでも。でもあんまりダンサーの好きなように踊りやすいようにしすぎると曲全体がヘンになるのでその兼ね合いとアドバイスが難しそうですね。言外に無理難題を言うダンサーがいるようなことをいってらしてどの職業も楽じゃないな、好きじゃないとできないなと思いました。 でも尊敬しますね。私も一応ピアノを弾きますのでその難しさはわかります。ダンサーにあわせるピアニストはまず曲を弾きこなせないとできないし、バレエの振り付けも覚えてないとできない。
たとえば2幕のコーダから! と言われてさっとひかないといけない。ミスタッチすると踊りとあわなくなってすぐわかる。士気も下がるし迷惑がかかるし。大変そう。(米田氏も当然バレエをされていたそうです。)
レッスンピアニストもそうだ。たとえばおおまかな曲の選択はまかされていても、曲にのれるのれないはダンサーの上手下手もあろうがピアニストの力量もあると思う。踊りにあった曲をそれぞれに弾くのは大変そうです。
一方ダンサーの方。
生ピアノでは私はほとんど経験はないですが生ギターならあるんです。
バレエじゃなくてフラメンコを踊ったときだったのですが、発表会のために。一応レッスンでは初心者になるのであちらが私の足元を目をさらのようにしてあわせてくださったんです。
ギターの場合はピアノと違って楽器ごと抱えて身体が動かせますから(フラメンコギターですので) ものすごく申し訳なかったことを覚えています。でもやはりプロでしたので慣れてくるとCDの曲ではなく、やはり生ギターの伴奏の方が断然踊りやすいのに気付きます。もう全然違います。生演奏の方が踊りやすいです。
多分バレエの方も生ピアノでレッスンしていくうちにそうなるのではないかな? 海外では普通のレッスンでもバレエピアニストと一緒というのが一般的なようですし。
日本でも普通のレッスンでも生ピアノつきっていう教室が存在しているのを把握していますが、時間が全くあわずなかなか行けません。残念ですね。




