第10話オープンレッスンの話
まずは昔話から。
私の子供の時のバレエの先生は女性でした。若い女性。大きなお教室の支部という感じだったので、時々先生がかわったりしました。今から思えばバレエ団員の先生が交替で「教え」 とされていたのだと思います。
上手な子は支部だけではなく、発表会前とかは本部のクラスに行かされたりしていたようです。また統制というのか徹底していて当時から学校でいえばPTA会費にあたる会員費等をレッスン料以外にも徴収されていましたが、先生の公演の割り当て切符売りとかも。きっと今もそうなんだろうと思います。
子供の時は何も知らなくてバレエ教室ってこういうものだろうと思っていました。
がっ!!
バレエ教室やバレエの先生ってほんと、いろいろあるんですよね…全然知らなかった。
大人になってから自分の稼いだお金(お給料)でバレエレッスンに通うようになると、このお教室以外のところにいこうと思いました。だって子供の時は私目立たない生徒かつちっとも上達しない生徒で顔もかわいくありませんでした。そしてそこの先生は上手でかわいい子ばかり露骨にエコひいきする人だったのであまりいい思い出がないのです。もう全然ない…だからあの先生がいたところは絶対避けようと思いました。
いろいろ検討し無料レッスンがあるところは体験させていただいたこともあります。そしてここがいいなって決めたところに落ち着きました。(今はなくなっています。今はまた違うところにいますけど)
だけどあるとき何かの告知でいつでもどこでもレオタードとシューズさえあればレッスンしてくれるところがあると知りました。
そして、そのレッスン場というか場所といえばバレエをやっている人で知らないひとはいないでしょう、「チャコット」です。
チャコットがバレエのオープンレッスンを広めた功績は大きいと思う。そして大人バレエの認知も。すごく大きいです。文化勲章はもらえるかどうかは知らないけど、私は個人的に勲章を差し上げたいぐらいです。
もともとNYやロンドンでは早くから誰でも受講できますというオープンレッスンをしていたのでそれをチャコットの誰かが日本に持ち込んだのだろうと思います。先見の明がありましたね。
今や、チャコットのタイムテーブルはバレエスケジュールでいっぱいです。もちろんフラメンコやタップ、ジャズも少しはありますがバレエ主流です。
初期のころはチャコットも少ししかスケジュールはなくて、午前中とかは空白だらけだったと記憶しています。でもいまは平日からバレエができる羨ましいいい身分の人たちが増えて昼間から堂々とバレエが踊れるのです。
なーんていい時代なんだろう。都会に限りますが、あちこちでオープンレッスンをやっています。
昔と違い生徒の囲い込みとかもないです。今やよその先生につくといけません、変な癖がつきます、ということをいう先生は考えが古い。古臭い。多少は生息しているようですが。そういうのは私はついていけません。
オープンレッスンとはいっても一応会員制というのがあって入会金を入れて、チケットを買って、という方式が一般的ですが入会金を払わなくとも割高であってもビジターでも受講できますし、入会金すらないところもある。いろいろです。先生もいろいろ。教え方もいろいろ。楽しいですね。
ホントいい時代になったなあって思います。




