好きは人それぞれ
「最後にログインしたときはクランの戦力調査で終わったし、あの武器屋で防具も買えるか聞きに行くか」
「やっほー」
「お、また来たか。新しく武器買うのか?」
「いや、今回は防具を買おうと思ってるんだけどここで買える?」
「いや、ここでは武器しか扱ってないぞ」
「マジか。どこかおすすめの場所あったりする?」
「ここは俺のダチがやってるから買ってやるとありがたいな」
「オッケー。武器欲しくなったらまた来るよ」
「あいよ」
「ここであってるかな。こんち」
「お、カニヨシじゃないか。っておい今もしかして俺以外のやつから防具を買おうとしてるんじゃないか?」
「ん?そうだけ…ど?」
そう言うと、というか言い終える前にガレンの後ろに鬼が現れたかと思うほどの覇気を放っていた
「よし、お前には説教をしないとだな。ついてこい」
「え、あ、ちょっ」
そして中央広場まで連れてかれた
「一応言い分を聞こうか」
「えっと今ある武器を買ったNPCのおっちゃんの顔馴染みがやってる店を紹介されてそこで防具を買おうとしてました?」
「なるほど。だが、今はクランに鍛治職人がいるのにNPCから買おうとしたのは何故だ?」
「プレイヤーメイドは金がかかるし、いい素材もあんまないからNPCでいいかなって。ガレンに頼むと一緒に素材に取りに行くから時間もかかるし、ガレンとやってる時間がいつも被るわけじゃないし」
「なるほどな。そうであってもな、俺には俺のプライドがあるんだ。それを1から教えてやる」
「えっと、お手柔らかに?」
「こんなことしておいてできると?」
「はい。そっすね」
そうして2時間ほど説教をされた。正座をさせられたからリアルだったら足死んでたかも。てか、広場で説教されたからまた掲示板で話題にされるなと、思っていたら
「いいか、クラン内に俺がいる限り俺以外の装備は使わせないからな」
「今使ってるのは大丈夫なのでしょうか?」
「それは許してやる。というわけだ今から素材を取りに行くぞ。欲しい素材は何だ?」
「フォレストボアベアーかな。あいつの装備ならAGI結構伸びそうだし」
「マジで言ってんのか?」
「あぁマジだぜ。俺ん家の夕飯が先か素材が集まるかまでは付き合ってもらうぜ」
約8時間後
「よし、集まったなご苦労さん」
「まさか倒してはエリア歩き回ってまた倒してとかすると思わんだろ。鬼畜か」
「いや、徘徊系ボスだからエリアに一体だけじゃないだろうなって思ってたけどビンゴだな。いい時は3体と会えたからな。リポップするまで待つのがめんどかったから徘徊系ボスバンザイだな」
「そのせいで何回死にかけたか分からんぞ」
「それはお互い様。2時間も正座させやがってリアルだったら足死んでたぞ」
「とりあえずこれで防具は作れるが武器はどうするんだ?」
「リポップするまでに狩ってたフォレストベアーの素材でできれば3本作ってくれ足りなかったらフォレストボアの素材で足りない分作ってくれ」
「おう。じゃあ俺は装備制作に行くわ」
「あいよお疲れ」
「えっと今のステータスどんなもんだっけ?ずっと戦ってたから確認してないんだよな」
名前 カニヨシ
レベル 15
ステータス
STR 5 (+15)
AGI 5 (+20)
VIT 5 (+0)
INT 5 (+30)
DEX 5 (+0)
MND 5 (+0)
LUK 5 (+0)
MP 25 (+10)
HP 30 (+0)
ステータスアップ可能
残り140
スキル
千剣、並列演算5
「お、めっちゃ上がってるって思ったけど10体くらい倒して7レベか、まぁ妥当かな」
名前 カニヨシ
レベル 15
ステータス
STR 5 (+35)
AGI 5 (+20)
VIT 5 (+20)
INT 5 (+50)
DEX 5 (+0)
MND 5 (+0)
LUK 5 (+20)
MP 25 (+30)
HP 30 (+30)
スキル
千剣、並列演算5
「こんな感じかな。クランメンバーのレベリングもしっかりと考えておかないとな。今回は俺とガレンだけ爆伸びしたから他も同じくらいあげないと戦力差が出過ぎるからな。そうこうしてたら夕飯の時間だな。あとで見たくないけど掲示板で今日のが話題になってるか確認しないとな」
夕飯の後確認するとやはり掲示板で話題になっており、広場の2時間によって見事ガレンもこちら側(俺もこちら側なのはあんまり認めたくないけど)にやってきた。しかもフォレストボアベアー周回を目撃したプレイヤーが居たらしく俺の周回方法を悪魔の行進と名付け一時的に進入禁止区域にいていたそう。確かに周回中にプレイヤーに会わないなと思っていたがそんなことが起きていたなんて思わなかった。これからはもう少し気をつけよ
少しずつ狂い度合いが増してきてる気がするけどこの方針で合ってるのか不安になってくる。