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ONR2(オーエヌアールツー)

作者: 藤いろ

とある幼等部から大学まである巨大女子校。

その女子校で警備の仕事をする丸笠。

今日の警備担当区域は正門。

「さよならー丸笠さーん」

「バイバーイ」

「さようなら」

「はい、お気を付けてください」

明るく挨拶をする初等部の生徒3人にそっけない感じを出し、真面目に返す丸笠。

「丸笠さんって真面目だよね~」

「真面目ってか、固いかな。若くないからかな」

「(イヤイヤ若いですよ!25だもん!まだ20代だし!まぁ初等部の子から見たら若くないか・・・・。あと真面目じゃなきゃやばいんだって、この職業!女子校の警備だよ!?小さい子が狙われやすいこの世の中で!男性警備員信頼第一だよ、ただでさえ男ってだけで犯罪者予備軍なんだから~。でもこういう仕事は男手欲しい訳だし、そこら辺はね~。)」

確かに丸笠の見た目は若いとは言い難いかもしれない。

黒髪で刈上げ直前の短髪、帽子から少し出る程度の前髪。少しタレ目でちょっと疲れた顔立ち。

「でも、丸笠さんももう少しカッコ良ければアリなのにね~」

初等部生徒の丸笠についての話はまだ続いていた。

グサッ―――!!

丸笠の心に原始の矢じりより鈍く鋭いものが刺さった。

「(俺・・・・カッコ良くないか・・・・)」

「ねー山陰さん?」

1人の女生徒が3人の中で1番おとなしそうな地面に着きそうなくらいの黒髪ロングでキリッしたツリ目の他の事は何かオーラが違う、夏の蜃気楼のように歪むそんな空気感を持った同級生に聞いた。

「私はアリかな。見た目より中身のが大事だよ」

「(めっちゃ良い子~~~!!!この先何があってもあの子だけは命を懸けて守ろう!!!!)」

と、空の彼方を見て涙を浮かべ誓う丸笠をそっと横目で見る山陰。

その口元は少し笑ったように見えた。

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