第7話「帚」
廉(体が、めちゃくちゃ痛い。)
廉:なあ、早く『力』を使って傷を直してくれ……。
???【助ける】
廉:ありがとう。
(こいつは、立川 杏。
力は『助ける』。
あ、自分は、十津川 廉。
そして、)
???「死体にしては綺麗だな。」
廉(こいつは長野 早輝。)
廉:じゃあ、墓に、えっと……誰だっけ、この人?
杏:この人は、【中野 透】。っていうか、墓に入れんの?
廉:いや、殺されかけたとはいえ、墓に入れるべき。
早輝:酸性。変換間違えた。
廉:どうやったら、変換間違えるんだよ。
杏:ここから、3キロの場所だから、車で。
【ブゥゥゥゥウン】
杏:なあ、何で、あいつは墓に入れるのに、
廉の弟さんは墓に入れないんだ?
廉:そうしてくれと、言われた。心霊スポットに埋めりゃ、復活くらいできるだろだってさ。
早輝:じゃあ、さっき、いたかもしれないな。
杏:さっきから、後ろで追いかけているやつじゃ……
廉:違う、違う。それは、普通に遭難した人。
早輝(え?遭難者なら、助けないと……
あ、そういえば、こいつら人殺しじゃん。
助けるっている概念がある俺がおかしいのか。)
早輝:強く、生きろ。
杏:どうした、どうした。