月のいない世界は嫌[星の視点]
結局、月の言葉通りにゆっくりした僕は、11時過ぎに起きた。
「寂しくて堪らない」
戻ってきた、月と全然ゆっくり出来なくて辛い。
でも、月は優しい。
だから、僕だって散々甘えたんだ。
それを今さらやめてよなんて言えない。
はあー。しんどい。
冷凍庫のご飯を二つ取り出した。
150gずつにわけておいたご飯だ。ハムと卵と玉ねぎとピーマンあるから焼き飯にしようかなー。
一人だと変な事しか考えないから料理が一番。
月が、帰ってきてもいいように二人分作ろう。
僕は、食材を切って料理を作った。
出来上がった頃には、12時を少し回っていた。
やっぱり、一人だよね。
お皿によそって食べようとした
「ただいまー」
その声に、玄関まで急ぐ。
「どうした?そんなに必死で」
僕は、月に抱きついてしまった。
「星、ただいま」
「おかえり」
ただいまとおかえりをくれる約束を月は、ちゃんと守ってくれてる。
月は、僕を抱き締める。
「靴、脱げないよ」
「嫌だ」
「ワガママだなぁ」
「だって、月は皆に優しいから」
「それ、俺の長所と短所だよな」
「うん」
「言ったなあー。」
月は、そういって僕をこちょばした。
「やめてよー」
「キスしていい?」
「何言ってんの?」
「流星にあっても我慢してたんだぞ…」
「月は、僕で感じないくせに」
「無理だね」
「えっ?」
「でも、星が、やってくれるならなるかもよ。試してみる?」
「るかが、いるの?」
「るか?って」
「ううん、何でもない」
僕は、月に抱きついた。
「星」
月は、僕を抱き締めながらキスをする。
「んんっ…はぁ」
「エロい顔だな。俺がいない間に誰としてたの?」
月は、僕から離れて靴をぬいだ。
「月としかしてないよ」
「嘘つきだな」
そう言って、玄関の壁に押し付けられる。
「ここ、玄関だから」
「だから、何?」
そう言って、僕の手を持っていく
「月」
「よくできました。」
そう言って、頭を撫でてくれる。
「月が好き。愛してるって言葉じゃ足りないぐらい。なんて言っていいかわからないぐらい。月が好き。月がいない肉体も心もいらない。いなくなる時は、ちゃんと僕も連れていって。もう、嫌だ。月がいない日々は嫌だよ。嫌だよ。嫌だよー」
月は、僕の涙を拭ってくれる。
「だったら、俺を連れていけ。」
「月?」
「星を忘れてしまった俺なんか消してくれよ。一緒に…」
そう言うと、月は僕を持ち上げた。
「えっ?」
「もう、我慢したくない」
月は、僕の部屋の扉を開けた。
僕は、ゆっくりベッドに寝かされた。
「星、愛してるじゃ足りないよ。俺も…。もう、星以外、いらない。」
月は、そう言って唇をゆっくり重ねた。
心と体が満たされていく。
「るいっっ」
「ひかる、愛してる」
身体中に優しく月の痕をつけてくれるみたいに唇が触れてく。
こうされたかった。
月に、抱かれたかった。
全身を満たされる温もりと優しさ…。
どの人格にも出来ない。
月は、優しすぎる。
その言葉通りの事をしてくれる
物足りないなんて思わない。
痛いのは、嫌
怖いのは、嫌
「はぁー。月。」
「もう少し優しく出来たのに、ごめんな。」
そう言って、僕の頬を撫でる。
「優しいよ。これ以上優しくされたら、僕は月から離れられなくなるよ」
僕のせいでついた頬の傷を撫でる。
「消さないの?」
「これは、星を愛していたからつけられた傷。だから、消さない」
そう言って、優しく唇が降ってくる。
「もう、どこにも行かないで。」
「行かないよ」
「約束して」
月は、困った顔をする。
「出来ないから、連れて行ってくれ」
「いけない事だってわかってる。でも、生きてく方が辛い。月がいないと…。わかってくれる?」
「わかるよ」
月は、またキスをしてくれる。
甘くて、優しくて、全身がとろけていく。
もう、どの人格にも会いたくない。
月のいない世界を、僕はいらない。




