死なせないから[星の視点]
別れ話をすると言ったら、死ぬといいだした。
何だか、月の様子がおかしい。
目に光がないのを感じる。
嘘じゃなくて、本当に死ぬ気なんだ。
僕は、月に馬乗りになった。
「矢吹さん、すごいよ」
何がすごいのかは、よくわからない。
指を舐める僕を見つめて言った。
るかとは、違って
どうやら、この月は感じてくれているようだ。
よかった。
それだけで、安心する。
「エロいね」
僕の服の中に、手をいれてくる。
「僕で、感じる。君は、変態だよ。嫌悪感を感じてるのに、体は僕を受け入れてるよ。」
僕は、月の頬を撫でる。
「俺は、子供をつくれない欠陥品だ。矢吹さんが、こんな俺で感じてくれるなら嬉しいよ。」
月の目から、涙がこぼれ落ちる。
僕の為に、流星さんと宇宙さんがしてくれたんだ。
だったら、余計に死なせてなんかやらない。
「僕は、どんな月でも愛してるよ。子供も結婚もいらないから、僕のものになりなよ」
そう言った僕を、自分の顔に近づけて月はキスをしてきた。
「俺以外、見れないようにしてやる。」
「とっくになってるよ」
「氷雨って人を愛してる癖に」
「だったら、どうだっての?」
「俺しか愛せないようにさせてやる。」
月は、僕の体を持ち上げた。
抱き合いながら、月の部屋に運ばれた。
幸せすぎて、今殺されたって充分だ。
僕をベッドに寝かせると、僕のものに触れた。
嫌悪感に顔が、歪んだのを見た。
そんなのどうだっていい。
僕の中に、全て吐き出させてやる。
「そんなんじゃ、気持ちよくならない。ものにしたいなら、ちゃんとしなくちゃ」
僕は、月のズボンの中に手を突っ込んだ。
「アァッッ」
気持ちよかったみたいだ。
「僕が、やるみたいにやってみてよ。」
月は、嫌そうな顔をしながらも息を漏らした。
必死で、僕のやり方に合わせている。
可愛いよ、月
僕は、月をベッドに寝かせた。
ズボンを脱がして、口に含んだだけで果てた。
「ごめん、矢吹さん」
「ひかるだよ。矢吹さんは、いや」
「ごめん、星。顔に…」
「気にしないで。よかったんでしょ?」
僕は、気にしないで続けた。
何度も、嫌悪感を滲ませている癖に月は、僕の中に全てを吐き出した。
「嫌なのに、抗えないんだね。体は、正直なんだね。」
僕は、笑って、月の頬に手を当てた。
「やるな。俺をいかせるなんて」
「えっ?」
「まだ、出来そうだよ。星」
「るかなの…?」
「こいつが、嫌だと思ったから戻ってきたんだろ?」
「嬉しいよ。嬉しい。」
僕は、るかを抱き締めてチューを何度もした。
「俺は、嫌いだったろ?」
「今は、大好きだよ。さっきの月より、大好きだよ」
「星、面白いな。動くな、動くな。まずい」
「気持ちよすぎて、耐えられない?僕の中?」
「ふざけるな。俺は、男とする気はない。」
「じゃあ、今何でこんな事になってるの?」
「動くな、キスすんな。やめろ」
「嫌だね」
僕は、るかを抱き締めた。
キスを何度もした。
「あー。やっちまったか」
顔を真っ赤にして、るかは俯いた。
「僕の勝ちだ。」
「まだだ。」
るかは、僕のものを握りしめた。
「ダメッ…あっ、あぁッ」
「俺の勝ちだな。」
そう言って、僕に笑いかけた。
「星、宇宙君にかけたいから。のいてくれるか?」
「ええー。仕方ないな」
僕は、るかから体を離した。
スマホをポケットから取り出してるかは、宇宙さんにかけている。
しばらく鳴らしていたけど、出なかったようだ。
「ただいまって言いたかったんだけどな。」
るかの体をタオルで綺麗にしてあげてる僕の頭を撫でながら言った。
「それ、何のタオル?」
「月のタオル」
「何してんだよ」
るかは、笑ってる。
「泣くなよ。ひかるの涙はエロすぎだ。」
涙を拭ってくれた。
嫌悪感を与えてよかったのを感じた。
るかが、もどってきてくれてよかった。
神様、ありがとう。




