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みんなの愛らぶyou(仮)  作者: 三愛 紫月
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秘密基地[星の視点]

扉が開くと、僕と(るい)の香水の匂いが混じりあっていた。


中に入る。


「こっちが、氷雨君で、こっちが俺。見せてあげるよ」


そう言って、流星さんは、扉を開けた。


「ストーカーみたいだろ?」


たくさんの(るい)の写真。


「これは、全部、(るい)と過ごした時の物なんだ。」


「これで、我慢できるんですか?」


「我慢してるわけじゃないよ。この物に囲まれているだけで。(るい)に愛されていたのを感じられる。(ひかる)さんと(るい)の幸せを願えるんだよ。」


そう言って、流星さんは笑った。


「こっちを見てみて」


氷雨に言われて、見に行く。


「僕の写真や物?」


「うん。ここに来れば(ひかる)に愛されてた事を思い出せる。(ひかる)の幸せを心から願える。だから、(ひかる)。もう手にはいらないなんて言わずに、気持ちは伝えるべきだよ」


そう言って、氷雨は僕の頭を撫でてくれた。


「シャワーはいりな。風邪ひくから」


そう言われて、お風呂場に案内された。


僕は、シャワーを浴びる。


家にいるよりも、この空間はすごく暖かい。


(ひかる)、僕の服置いとくから」


「ありがとう」


涙がとまったのは、二人の温もりに触れたからだとわかった。


シャワーから、あがって服を着替えた。


「僕もシャワー浴びてくるよ」


氷雨は、交代でシャワーを浴びに行った。


リビングの扉を開けた。


「お水、どうぞ」


「ありがとうございます。」


流星さんは、ワインを開けてる。


(るい)を嫌いになるの、全部終わらしてからじゃダメかな?」


「どういう意味ですか?」


「俺と宇宙(そら)兄さんが、全部月(るい)に話すから。子供作れない事も全部。それからでもダメかな?(るい)を嫌いになるの」


ワインをグラスに注いでくれて渡してくれた。


「笹川さんって、うちの病院のナースと会ってるの見たんだ」


「そうですか」


「彼女どうやら、マッチングアプリの常連らしくて、3ヶ月以内に結婚させるって話。(るい)も同じ事言ってなかった?」


「言ってました。」


「会って、三日以内に返事させるんだけど。彼女は、結婚したいだけらしくて…。結構、今までの男、酷い目にあってるらしいよ。ナース仲間から聞いた。DV、金巻き上げれたり…。だいたい、3ヶ月までに全部終わってるって話。」


(るい)は、そうならないと思いますよ」


「優しいからだろ?明日には、(るい)に接触するから。(ひかる)さんは、三日だけでも待って欲しい。後、宇宙(そら)兄さんに連絡してくれてありがとう」


「いえ、るか君との約束でしたから」


僕は、流星さんに笑って見せた。


「あがったよ。飲もうか?」


氷雨が、やってきた。


「はい、お水。飲もう」


流星さんは、ワインをグラスに注いでる。


「他の人じゃ埋まらなくても、(るい)に縛りつけられないでよ。(ひかる)さん。後、これスケッチブック忘れてたから」


「ありがとうございます。」


(るい)が忘れたなら、(ひかる)さんも忘れていいんだよ。自分だけが、辛い思いする必要はないんだよ。」


流星さんは、そう言って僕に笑ってくれた。


「この時の僕なら、待てたのかも知れないです。」


スケッチブックを捲って言った。


「でも、今の僕は、(るい)を認識し、(るい)の愛を認識してしまったから…。もう、待つ事が出来ません。」


僕は、腕時計を撫でながら言った。


「でも、三日は待ちます。流星さんが言ってくれたから」


「うん、よろしくね」


氷雨は、僕の頭を撫でてくれた。


ワインを三人で、一本開けた。


「じゃあ、おやすみ」


流星さんは、部屋に行った。


僕は、氷雨の部屋に二人で入った。


「一緒に寝たりはしないから」


「いいよ。寝て」


僕は、氷雨をベッドに呼び寄せた。


「氷雨に、()れてないと辛いんだ。」


「わかった」


僕は、氷雨を後ろから抱き締めて眠った。





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