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つままれる 3
ていうか。
何?今の何?
何が起きたの…?
亜樹は再び呆然としていた。
頭の中のパニックがまだ収まらない。
さっきは無理矢理頭を回転させて会話をしたけど。
びっくりし過ぎて言葉が出ないってこのことか…。
そんな冷静な言葉が出てくる自分自身が別人に思える程、亜樹の頭の中はまだ通常モードに戻ることが出来ないでいた。
予鈴が鳴る。
次は数学の授業だ。
呆然とした頭のまま授業の準備をしていた亜樹は、その後の数学の授業の中盤まで、ずっとぼんやりしていた。