14/168
葉桜 6
「三国志かぁ。俺、読んだことないや。ちょっと読んでみたい」
「木村さんの弟くんのものらしいんだけど。クラス内で回し読みしてるぐらいだから桐生くんも言えば貸してもらえると思うよ。ただ、結構長いよ?」
「全部で何巻ぐらい?」
「んー…60巻ぐらいあったかも…」
「結構あるな!うーん、実際に借りるかどうか悩むところだな…」
「よっぽど気になったらぐらいでいいんじゃない?無理に読む物でもないし」
「新城さん、解説してよ?」
「解説できる程読み込んでないよ?」
「大体でいいよ。ねぇ、連絡先教えて?」
「いいけど…」
亜樹は桐生と連絡先を交換した。
「これでいつでも聞けるな」
「そんなに三国志に情熱があるなら自分で読めばいいのに…」