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想いあるからこそ 4
喫茶店「ロミオ」でのバイトを終えて公園に向かう。
自転車を停めて公園内に入ると、優輝がベンチに座っていた。
「優輝!」
駆け寄ると白い息が出た。
彼が立ち上がった。
「久しぶりだね。同じ校内にいるのになかなか会えないよね」
「ああ」
それだけ言って、少し苦しそうな顔をする。
「どしたの?なんかあった…?」
いつもと違う。っていっても、そのいつもって2ヶ月も前。
何も言わない優輝を前に不安だけがよぎる。
「ねぇ、優輝…」
次の瞬間、強く抱き締められていた。
これまでで一番、力強い抱擁だった。
唇が重なる。触れるだけの、でも永遠を感じられるような長い、長いキス。
身体を離すと真剣な顔をして彼は告げた。
「俺達、別れよう」




