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嫉妬 14
「あんな雰囲気…って…?」
優輝が怪訝そうな顔をする。
「結構な雰囲気…だったよねぇ」
名前を忘れてしまったけど、松田さんの取り巻きが目配せし合う。
「…見てたんだ。結構な雰囲気っていうか…まあまあ険悪だったのは認めるけど」
ここで誤魔化して優輝に誤解されるっていうのは松田さん達の思う壺だろう。
後から質問責めになるのは覚悟の上で、新井くんと険悪な状況であったことは明かす事にした。
「えっ…険悪…?何かあったのか?」
予想していたものとは違う発言だったようで、驚いた顔をしている。
「後で話すよ。松田さん達、用はそれだけ?」
「んー、別に…無いけど」
面白くなさそうな顔で目配せし合っている。
私の立場を悪くさせたかったのだろうけど。
私は優輝に対して後ろ暗い事は全く無い。
故に、松田さん達が喜ぶような展開は無い、はず。




