104/168
嫉妬 8
『明日の部活の後、一緒に帰れる?明日はバイト休みなんだ』
『帰れるよ。でも新人戦前だから、部活はいつもと同じ時間にしか終わらないよ。結構待ってもらうことになるけどいいの?』
『大丈夫。図書館で調べ物でもしてる』
相変わらず遊び人にしか見えない見た目なのだけど。
先日また釣りに行って日焼けしてきたし。
髪の毛も日焼けのせいか、脱色が強い茶髪になっている。秋でも日焼けはするらしい。
ほんと、ギャップの激しい人だと思う。
その日の部活後。
着替えて道場の鍵を閉めていると、新井くんがやって来た。
「亜樹」
「新井くん、まだいたんだ。結構前に着替えてなかった?」
「うん。…ちょっと亜樹、話せる?」




