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死んだその後

前回のあらすじ


 主人公の俺が異世界に召喚されるも能力がゴミっていう理由で兵士に拘束されてなんかくっそ深い穴にぽいってされた。そのあと唸り声の主にパクリとされて死んだ。俺は思考をやめた。

 死んだ後の事だ。俺は何故か意識がある。よう分からんが意識はあるんだ。ただ五感の全てを感じることができない状態だ。だが不思議と不安は感じない。


『うわ、最悪じゃん。僕、力貸さなかったらよかった。後で天変地異でも起こそう。あ、この子どうしよう』


 一体誰だ?天変地異?だめだ。分からないことが多すぎるんだよ。てか声は聞こえるのか?聴覚はあるのか?姿は見えねぇもんな。


『僕の固有名は無いけど抽象的に捉えると神様の一つ上ってところかな。君たちに能力を与えた張本人だよ』


 なるほどなるほど。つまり俺の能力が最弱だったのはあんたが理由なのか。てか喋れるのか。


『そうだよー。あと能力は僕が原因ではなく君の魂が原因だね。君に適している能力がその能力だってわけさ』


 それでもあれは無いだろ。掃除とか勘弁してくれ……使い道が全くわからんぞ。魔法でみんな出来るらしいし……はぁ……


『うーんよく分からないよ。人間ってのが。平気で同族を殺すしで何なのだろう?』


 知らねぇよ。で、俺はどうなるんだ?


『君の本来の魂の役割は英雄の補助。それを満たせずに死んだもんね。そうだねぇ君はどうしたい?』


 俺か?俺は……そうだな。このまま消滅したいな。訳も分からず殺され過去を振り返ればいじめられる毎日。家に帰れば殴り蹴られてまともな奴は誰もいない。警察の力を借りようとするも父の権力に恐れてみんな離れて行く。俺の人生は酷いもんだよ。生きる理由を探す気力もない。だからこのまま消えてしまいたいよ。


『それが君の願いかい?』


 そうだ。ただ、俺はもう疲れたんだ。永久的な休みが欲しいんだよ。


『そうだね。君の人生は辛すぎた。ただ、これからの運命を変えることは出来る。どうだい?僕の話を聞く気は?』


 ない。自分のわがままを通せたとして何時かは死ぬ。運命を変えたってそんなのでは俺は満足しない。ただのワガママを言うガキと同じだ。そんな惨めな生をするなら消滅を選ぶ。


『……君は、それでいいのかい?たとえ人生をやり直せるとしても?』


 あぁ。人生なんてやり直しても同じだ。


『そうかい。ならば僕は君に生を授ける』


 要らないって言ってるだろうが。


『僕は君に力を授ける』


 話を聞けや!


『僕は君に目標を授ける』


 ……


『僕は君を支えよう。ここまでの人生はすべてチュートリアルだと思えばいい。これから始まるのが君の本当の人生だ!』


 我儘すぎんだよ。はぁ……お前の気持ちは伝わった。ただ俺からしたらただの偽善だ。そんな押し付けられた偽善に俺が喜ぶとでも?甘く見るなよ?


『そんなの分かってるさ。だから僕は君の人生に価値を見つけてほしいんだ。これは僕のわがままだよ。偽善じゃない。わがままだ。それを貫き通すだけだよ。そのワガママに付き合っているって考えたらどうだい?』


 ……何で、何でさ。俺の願いを叶えてくれないんだよ?


『君を想う人が、どんな気持ちか分かるかい?』


 は?俺を想う?俺に好意を抱く?そんなはただの馬鹿だ。大馬鹿者だ。


『自虐的すぎるよ。それじゃあこれでも見て』


 神様(?)の言葉と同時に頭の中で映像が開かれる。どうやら俺が追放もとい殺されたあとのクラスメイトか?やはり。全員笑ってるじゃないか。スッキリしたやつだっている。ホットしたやつだっている。ただ、誰も悲しんでなんかいない。全員俺が死んでスッキリしているじゃないか。こんなのを見せてなんになる?俺をイラつかせたいのか?


『次に君を想っている少女を見せてあげるよ』


 映像が変わってクラスで1番美人と言われている笹倉陽香が笑顔のように見えるが思いつめたような表情で映し出される。彼女は……何もしてない。彼らと同じように笑っていたはずだ。いや、その時もなにか思いつめたような表情をしていたような?


『彼女は君のことが好きだった。ずっと君だけを想って生きていたんだよ』


 俺を好きになる要素がない。つまりそれは一種の思い込みだ。有り得ない。関係を持たない彼女が好きになるはずが無い。よって彼女は僕に行為はない。証明終了。この完璧な証拠を崩せるか?


『君は、幼い頃を覚えているか?特に仲の良かった女の子』


 ああ彼女か。たしか彼女は幼い頃よく話したが親の都合で引越しをしたな。それから一度もあってない。ただ、大人になったら結婚しようとかいうネタもやったな。


『それ、彼女だよ』


 マジかよ。てか普通覚えているか?


『彼女、ずっと君だけを想って生きていたって言ったよね?それに彼女が再開した時かなりきつかったと思うよ。いじめられている時だったしね』


 まぁ、好きになった理由わかった。それでも生きる必要性を感じない。


『彼女は君が死んだことによって勇者から別の能力が覚醒してしまうんだよ。君を失ったショックでね。それはかなり後なんだけどね。その時はたしか矢崎とか言う男に無理矢理……ね。その直前に矢崎を殺して今までのセーブしていた感情が溢れ出してクラスメイトは殺して魔王も殺して世界を壊してそのまま自分も滅びるって言う最悪のパターンになるんだよ。それを君に止めてほしんだ』


 まぁなんとなく分かった。まさかあいつだったとは思わなかった。生きる理由もできた。それはいいんだがこの能力じゃ生きるのが辛いぞ。


『だから言ったよね力を授けるって。僕の授ける能力は努力だ』


 は?喧嘩売ってんの?


『能力と言ってもその種類は無限大だよ。だから僕は努力という能力のカテゴリーの最上位をいくつか授けるんだよ』


 まぁ、わかったわ。それで、一体何を?


『僕の授ける能力はその場で確認してね。お楽しみってやつ。僕は君の肉体の構築・能力の付与をしなきゃいけない。それが終わったら修練の間で好きなだけ育った後に行けばいいよ。修練の間だけど時間は絶対に時間は過ぎないし生物的な死も無い。だけど成長がしやす所だよ』


 了解……それじゃ、体の構築が終われば教えろ。すぐに修練を開始する。


主人公が名前を覚えていないのは不自然ですねぇ……しかも幼馴染は結局は自分のことだけを守ってるしねぇ……どうなる事やら……

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