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勇者召喚!かと思ったら転生!?こうなったら精一杯生きてやる!!  作者: 冷星 夜姫
勇者召喚~勇者としての日々~
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第2話 王との密談


 俺は今、書庫で本を探していた。

 いやー、気配察知で人を探して、書庫の場所聞いたら、直ぐに案内してくれたんだよね。


 「あ、あった。この本だよな」


 俺を案内してくれたメイドさんにこの世界についての本がないか聞いたら、この本を進めてくれたのだ。

 早速、置いてあった椅子に座り、机に本を置いて読み始める。


###############################

 想像も出来ない程、遠い昔。

 創造と破壊の女神、リーエミナが言いました。


 「また、世界の人々が堕落してしまいました。何がいけないのでしょう」


 それからずいぶんと長い時間が流れました。

 リーエミナは言いました。


 「私は、人の世に関わり過ぎたのかもしれません。また、新しく世界を創りましょう。この世界の人々には、極力手を貸さない事にしましょう」


 そうして、リーエミナはこの世界を創りました。

 緑豊かな大地を。

 世界を潤す海を。

 包み込む空を。

 照らす太陽を。

 光を映す月と星を。


 次にリーエミナは生命を創りました。

 千差万別の人間を。

 神秘に寄り添うエルフを。

 鉄を打つドワーフを。

 身体に優れた獣人を。

 全てに優れた魔族を。

 人々を襲う魔物を。

 女神との架け橋となる神獣を。


 そして、人々の努力の結果を見える様に。

 自らの状態を確認出来る様にと、ステータスとスキルを与えました。


 それから長い時間が流れました。

 世界は上手く回っていました。

 人々は世界を創ったリーエミナに感謝し、自分達の手で発展していったのです。

 リーエミナは喜びました。


 「私のした事は正解でした。これからもこの世界を見守っていきましょう」


 こうしてこの世界は誕生したのです。


###############################


 「へぇー、成る程ねぇ。じゃあ、そろそろ部屋に戻るかな。結構面白かったし、また来るかな」


 俺は部屋に戻り、暇を潰した。

 途中、メイドさんが夕食に呼びに来て、大きな部屋に連れて行かれた。

 メンバーは勇者だけだったが、それなりに楽しい夕食だった。

 その後は、大浴場で風呂に入り、部屋に戻った。

 因みに、今は直ぐに寝るときの服に着替えると言う事でさっきと同じ学生服だ。

 本当なら直ぐに用意された服に着替えて寝たいのだが、この後は王様との約束がある。


 「そろそろ行くか」


 俺は気配察知と魔力感知を全開にして部屋から出る。

 俺は、走って王様の部屋を探す。

 無音歩行を使っているので、走っても全く音がたたない。

 歩いている騎士らしき人やメイドの話しから推測し進んで行くと、一際豪華な部屋がある一角に出た。

 その中でも一番豪華な扉をノックする。


 「来たか、入れ」


 そう言われたので、部屋の中に入る。

 王様はソファーに座っていた。

 俺は向かいのソファーに座り、言う。


 「夜分遅くに失礼します、王様」

 「そう言うのは、別にいいぞ。それで、話しというのは何なんだ?」

 「いや、それがね。実は俺達は向こうの世界から直接こっちの世界に来た訳じゃ無いんだよね」

 「ほう?それを言いに来たのか?」

 「いやいや、本題はここからだよ。実は、向こうからこっちの世界に来るまでの間に、女神様に会ったんだよ」

 「女神様に!?それは本当か!」

 「うん、本当だよ。それでね?女神様が言ってたんだ。俺達をこっちに召喚したあの勇者召喚の魔法陣、覚えてるでしょ?」

 「あ、ああ、勿論だが……。あれがどうした?」


 ふむ、この反応、やっぱり本当に知らないみたいだな。


 「あの術式に誰かが奴隷化の術式を仕込んだらしいんだよね」

 「な!奴隷化の術式を!?」

 「うん、そう。その術式は女神様が取り消してくれたから大丈夫だったけど、それをやった本人を始末しなきゃ大変だからね」

 「で、では、話しというのは……」

 「そいつの捜索に協力して欲しいんだよ。怪しまれ無いようにこっそりね。誰がそうなのか、分からないから」

 「こ、この国にそんな者が……」

 「さあね。この城の奴かもしれないし、侵入者かもしれない。で、どうかな?」


 俺の言葉に王様は一瞬迷うが、直ぐに決意したみたいで、答えた。


 「勿論、協力させて頂く。そいつが誰か分かったら、お前に教えれば良いのか?」

 「それか、あんた達と話してたあの男だな。俺とあいつしか冷静な判断は出来ないから」

 「分かった、では、犯人が誰か判明したらお前かあの勇者に知らせよう。それじゃ、もう部屋に戻った方が良いぞ。明日は忙しいからな。謁見の間で勇者のお披露目だからな」


 うわ、マジかよ。

 そういうの、苦手なんだよなぁ。


 「じゃあ、俺は戻るよ」


 そう言って俺は部屋に戻った。

 ふわぁー、やっと寝れるよ。



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