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勇者召喚!かと思ったら転生!?こうなったら精一杯生きてやる!!  作者: 冷星 夜姫
新しい家族~新たな始まり~
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21話 技能


 あの後、昼までアキュレとチャールに礼儀作法を教えた。

 チャールは、元から礼儀正しかったので、比較的直ぐに覚えていった。

 だが、アキュレは駄目だ。

 全く覚えられずに今日の訓練は終わってしまった。

 既に二人は孤児院に帰り、俺も屋敷に帰って昼食を済ませた。

 今は庭で準備運動をしている。


 「さて、今日は体力作りをするって決めてたけど………何をしましょうか?」


 因みに、今この言葉使いなのは、庭には俺の他にもリーグルさんとヘミル兄様が居るからだ。

 リーグルさんの怪我は、既にリューナー家お抱えの治癒魔導師によって、全部治されている。

 と、今は訓練だったな。


 「やっぱり、最初は走り込みかな」


 俺は庭を円を描く様に走り始める。

 最初はゆっくり、徐々に速度を上げていき、最終的に全力で走る。

 そのまま数分もすると、ある事に気づいて足を止めた。


 「不屈で体力が無限なんだから、体力作りとか必要無いんじゃ?」


 俺は今更その事に気づき、肩を落とす。

 気づいてたら、あの模擬戦でスキルは使わなかったのに……………。

 仕方ないか、もう過ぎた事だし。


 「それじゃあ、今日は何をしましょうか?」


 やる事が無いんだよな………。

 あ、あった。


 「そう言えば、まだ小太刀術の技能は試してませんね。やってみましょう!」


 そうと決まれば、早速………と行きたいところだが、使い方が分からない。

 仕方ない、リーグルさんに聞いてみるか。

 俺はヘミル兄様と模擬戦中のリーグルさんに話しかける。


 「リーグルさん!ちょっと聞いても良いですか!」

 「おう!なんだ、レミア様!」


 リーグルさんは、ヘミル兄様と戦いながら返事を返してくる。


 「技能って、どうやれば使えるんですか!」

 「ふむ、技能か…………丁度良い。ヘミル様、レミア様。二人共、ちゃんと見ていて下さいよ!」

 「え、ちょっと、師匠!?」


 リーグルさんがヘミル兄様から一旦離れて、溜めの様なものを作る。

 ヘミル兄様は、突然の技能の使用に慌てて木剣を構える。

 リーグルさんが、技能名を言いながら木剣を振った。


 「<飛斬>!」


 すると、ヘミル兄様に向かって、光の斬撃が飛んでいった。

 成る程、あれが技能か。


 「くっ!はあぁっ!!」


 ヘミル兄様は、その斬撃に合わせて木剣を振り、相殺した。

 上手くやったなー、ヘミル兄様。

 普通10歳の子供は、あんな攻撃防げないんだけど。

 まあ、使い方は分かった。


 「ありがとうございます、リーグルさん!」

 「おう!じゃあ、ヘミル様、こっちもやるぞ!せっかくだから、技能を教えてやる!」

 「はい!お願いします!」


 あっちも技能をやるみたいだな。

 こっちも始めるか!

 使える技能は、魔法と同じ様に念じれば分かるのか?

 お、合ってたみたいだ。

 俺が今使えるのは、飛撃と断絶の二つみたいだ。

 飛撃は、さっきの飛斬の様に攻撃を飛ばす技能みたいだ。

 ただし飛斬と違い、飛撃は溜めを作らずに攻撃、斬撃以外に小太刀を用いた攻撃は全て飛ばせるらしい。

 まあ、その分威力は下がる様だが。

 まずは使ってみるか。

 小太刀を一振りだけ抜き、逆手に持って振り抜く。


 「<飛撃>」


 すると、リーグルさんの飛撃と同じ様に、光の斬撃が飛んでいき、訓練用の藁人形を真っ二つに切り裂いた。


 「成功みたいだな。威力は下がってる筈だが、おかしいな?あんなに威力が高い技能じゃ無い筈なんだが…………」


 俺のステータスが高すぎるのか?

 今も身体強化は使い続けてるけど、それも原因か?

 まあ、悪い事では無いから、別に良いんだが。

 次は断絶を試す。

 断絶は、小太刀の技能では珍しい、一撃必殺の技能らしい。

 溜めを作って、強い一撃を放つ技能の様だ。

 今度は、別の藁人形に試してみる。


 「<断絶>」


 すると、斬った感覚を感じずに振り抜いた。

 藁人形は、斜めに斬られている。

 その断面は、とても綺麗に斬られていた。


 「これは……威力が高すぎるな。模擬戦とかじゃ、絶対使えないな」


 さて、これで使える技能は試し終わった。

 体術のスキルはまだ覚えてないし、体術に技能は無い。

 別に格闘術のスキルが必要なのだ。

 と、今はそんな事を考えてるんじゃなかったな。


 「うーん、技能を混ぜた連撃でもやってみるかな。せっかく制限無く技能が使えるんだから、これからも使っていきたいし」


 そう、技能には体力を使う。

 だが、俺の体力は無限だから、技能をいくらでも使えるのだ。

 持久戦になったら、俺に勝てる奴は居ないと思う。


 こうして、この日は過ぎていった。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 それから5年が経った……………。



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