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勇者召喚!かと思ったら転生!?こうなったら精一杯生きてやる!!  作者: 冷星 夜姫
新しい家族~新たな始まり~
12/25

11話 冒険者、リーグル


 今俺は、家の応接間?で、お母様に抱き上げられている。

 今は魔力の訓練はしていない。

 お母様は魔力感知を持っていたから、怪しまれたらマズイと思ったのだ。

 それはそうと、ここでこうしているのは、ヘミル兄様の剣術の先生が、今日来る事になっているからだ。

 ヘミル兄様の職業が魔法剣士だと分かった両親は、その日の内に先生を手配したのだ。

 隣では、ヘミル兄様がソワソワしている。

 その時、扉からノックの音が聴こえた。


 「奥様、客人を連れて参りました」

 「分かったわ、入りなさい」

 「はい、失礼します」


 メイドさんが扉を開けて、男の人が部屋の中に入ってくる。

 お母様とヘミル兄様は、立ち上がって出迎える。


 「初めまして、奥様。私はリューナー家からご長男の剣術の指導を依頼されました、冒険者の、リーグル・サリーダと申します」


 入って来たのは、30台位の男性だった。

 逞しいその肉体の上に、傷だらけの衣服と軽装を身に付けている。

 だが、それは数多くの経験の威厳をかもし出していた。

 だが、それよりも気にするべき事がある。


 (獣耳……尻尾……!)


 そう、このリーグルさんには、人間の耳は無く、代わりに獣の耳と尻尾がついていたのだ。

 あれは猫の耳かな?色は髪と同じ青色をしている。


 「あら、ご丁寧にどうもありがとう。でも、普段通りにしてもらっていいのよ。これからしばらくの間はこの家に居るんですから」

 「いや、ですが……」

 「いいですね?」

 「………はい、いや、分かった。そこまで言われたら従うよ。で、俺が教えるのはそこの坊主で良いのか?」

 「ええ、ヘミル、ご挨拶しなさい」


 お母様に促されて、ヘミル兄様が一歩前に出て、挨拶をする。


 「初めまして、リーグルさん。私はリューナー家の長男、ヘミルード・フゥル・リューナーと申します。ヘミルとお呼び下さい」

 「いや、こちらこそ。それに、貴族のお坊っちゃんが、俺にそんな風に喋らなくても…」

 「いえ、私は教えて貰う身ですので」

 「……分かった、じゃあ俺の事は師匠と呼べ。まずは気持ちからだ」

 「はい!」


 自己紹介が終わったので、ソファに座ってこれからの事を相談するみたいだ。


 「で、ヘミル様に剣術を教えれば良いんだよな。何かしちゃいけない事とかあるか?」

 「いえ、リーグルさんがしたい様に教えて貰って大丈夫です。ヘミルは何か要望があるかしら?」

 「いえ、師匠に全てお任せします」

 「じゃあ、決まりだな。今日から始めるんだったか?」

 「はい、そうなってます。その前に部屋に案内しないといけませんね」


 お母様がそう言って、小さなベルを鳴らす。

 すると、メイドが直ぐに来て、リーグルさんを部屋につれていった。

 ヘミル兄様は、訓練着に着替える為に部屋に戻っている。

 俺はお母様に抱き上げられて、部屋に移動している。

 お母様は俺を連れて、書庫に寄ってから部屋に戻ると、絵本を読んでくれた。

 ああ、早く夜にならないかな。

 嬉しいんだけど、流石に絵本はいいんだよねー。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 あれから1か月が経った。

 リーグルさんも、すっかり家族に馴染んでいるし、俺にもよく構ってくれる。

 ヘミル兄様も、剣術を学べて充実しているみたいだ。

 だが、俺がやる事は以前と変わらない。

 今も、書庫で本を探している。

 今回探しているのは、迷宮について書かれた本だ。

 今日の剣術の訓練で、リーグルさんがヘミル兄様に話していたのだ。

 迷宮では、魔物が産み出されるらしい。

 中には宝箱とかもあるので、迷宮は国が管理している様だ。

 今はまだ行けないが、将来は冒険者になって迷宮にも行ってみたいので、調べておく事にしたのだ。


 (えーと、あった、これだ。題名は『世界の迷宮』か)


〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆

目次 1.<テークラン王国・不変迷宮>

   2.<シュリバラク王国・可変迷宮>

   3.<アーチノム森国・大樹迷宮>

   4.<ガウフィス帝国・鋼鉄迷宮>

   5.<エンヒルツ魔国・異端迷宮>


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 今回は、今居るテークラン王国の迷宮、不変迷宮について読む。


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1.<テークラン王国・不変迷宮>

 特徴

 ・イレギュラーが起こりにくい

 ・宝箱の質が変わらない

 ・魔物の種類が変わらない

 備考

 この迷宮は初心者が挑むには丁度良い。

 最初はここで腕試しをしてみよう。


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 (最初はここで、か。安全性は高そうだし、俺も最初はここに行こうかな)


 将来の予定が一つ決まったな。

 その日も、魔力の訓練をして終わった。


 そして、月日は流れる。



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