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勇者召喚!かと思ったら転生!?こうなったら精一杯生きてやる!!  作者: 冷星 夜姫
新しい家族~新たな始まり~
11/25

10話 夜の書庫


 あれから9か月が経ちました。

 いやー、赤ん坊ってやる事が無いから、時間経つのが早いんだよ。

 因みに、魔力切れは続けてた。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

【レミアーク・ファル・リューナー】

【種族・人間】

【職業・暗殺者/道化師】

【Lv1】

体力 8

魔力 57

筋力 6

耐久 14

敏捷 9

【固有スキル・吸収/不屈/黒鴉之紋翼】

【特殊スキル・無音歩行/天駆/二刀流/闇化/道化/ポーカーフェイス】

【通常スキル・小太刀術/気配察知/魔力感知/魔力操作/偽装/礼儀作法/闇魔法/鑑定/詐術】

【称号・勇者/闇の化身/転生者/公爵家三男/嘘つき】


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 (魔力は赤ん坊にしては、かなり高いんじゃないかな。他の能力値も上がってるのは、手足をいっぱい動かしてたからだ)


 重大な報告がある。

 実は、最近ハイハイが出来るようになったのだ!

 これで、外は無理でも、家の中なら動けるだろう。

 今はもう夜なので、皆寝ている。

 ばれずに行動する、絶好のチャンスだ。

 俺は柵をよじ登り、ベビーベッドの脚にしがみつき、下に滑り落ちる。

 脚から床につくが、無音歩行があるので全く音が鳴らない。

 俺はハイハイで、扉まで移動して、止まる。


 (ここが一番の問題だったんだよな。だが、俺には天駆がある!)


 俺は天駆を使い、ドアノブのところまで跳び、空中に立って扉を開ける。

 俺は素早く地面に降りて、部屋から出る。


 (ふぅー、無事出られたな。やっぱり広いなこの家)


 俺は廊下を歩き、部屋を一つ一つ確認していく。

 因みに今居るのは二階だ。

 一通り探したが見つからない。

 階段を下りて、一階に移動する。

 玄関もかなり広いな、流石公爵家。

 一階も二階と同じ様に探していく。


 (あ、あった!やっぱり、本があるのは書庫だよなー)


 俺は先程と同じ様に扉を開けて、書庫の中に入る。


 (うわ、凄い量だな。目当ての本は見つかるかな?)


 俺は、本の多さに圧倒されつつも、魔力関連の本がないか、探していく。

 ないかなー、っと、あった!


 (えーと、何々?題名は『必見!理想的な魔力の運用法』か。なかなか面白そうだな)


 俺は、本を床に置いて表紙をめくる。


〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆

目次 第一章<魔力とは>

   第二章<魔力の動かし方>

   第三章<魔力で出来る事>

   第四章<魔力の鍛え方>

   第五章<魔力の操作に慣れる方法>

   第六章<理想的な使い方>


〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆


 俺は第一章と第二章をとばして、第三章から読み始める。


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第三章<魔力で出来る事>

 魔力で出来る事で、最初に思い浮かぶのは、魔法だろう。

 魔法は自分の中にある魔力で、空気中の魔素に干渉して、イメージした現象を起こす技術である。

 魔法は、自分の持っている属性の魔素にしか干渉出来ない。


 魔力で出来る事は他にもある。

 その内の一つが身体強化だ。

 これは戦う者なら、大半の者が身に付けている。

 魔力を身体の中で循環させて、身体能力や身体の硬度、柔軟性を上げるのだ。

 これを使えれば、子供でもゴブリン位なら戦える様になる。

 ただ、これは使用中魔力を消費するので、長時間は使用出来ない。


 もう一つが、魔力で直接戦う方法だ。

 これは、大まかに二つに分けられる。

 まず、魔力撃。

 魔力を固めて放つ方法。

 これは、魔法よりもかなり早く放つ事が出来るが、魔法よりも威力が下がり、魔力の消費量も増加する。

 次が、魔装。

 魔力を身体の表面に纏い、身体の防御力をあげたり、魔力の形を変えて固めれば、武器にもなる。

 これは、身体強化と重複して発動すれば、かなりの相乗効果を生み出すが、魔力の消費量がとてつもなく多い。


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 (魔法以外にも、こんな使い方があるのか。身体強化は……こうか?)


 俺は自分の身体の中にある血管に、血と一緒に魔力も流れる様にイメージしながら流してみる。

 すると、初めは少しつっかかる感じがしたが、次第にスムーズに身体の隅々まで廻る様になった。


 (これは……結構、維持するのがきついな。てか、魔力がどんどん減ってる)


 まだ試す事があるので、魔力を使いきる訳にはいかない。

 次に試すのは、魔装だ。

 今度は身体の表面を覆う様に魔力を出して、みる。


 (うわっ、ヤバッ!)


 だが、俺は直ぐに魔装を解く。

 魔力の消費が激しすぎて、一瞬で無くなりそうになったのだ。

 一応試し終わったので、また本に視線を戻す。

 次は第五章からだ。


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第五章<魔力の操作に慣れる方法>

 魔力の操作に慣れるには、とにかく使い続ければいい。

 日常でも魔力を操作し続ければ、息をする様に操作出来る様になる。

 これには根気と時間が必要になるが、出来ればかなり戦闘の助けになるだろう。

 使うなら、身体強化が一番いい。

 身体強化が一番使い続け易いし、ついでに耐久も鍛える事が出来る。


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 (身体強化を使い続けるのか。大人なら生活に支障が出そうだが、俺は赤ん坊だから問題ないな。)


 俺はこれを実行する事を決めて、次の第六章を開く。


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第六章<理想的な使い方>

 魔力の理想的な使い方は、魔力を身体に留める方法だ。

 魔法や魔力撃は別だが、身体強化や魔装を使う時には、身体から魔力が流れ出している。

 これを身体に留める事が出来れば、魔力の消費もかなり抑えられ、その魔力も循環させれば効果も上がるだろう。

 だが、これを実際に使える者は少ない。

 これは、とてつもない集中力を必要とするのだ。

 これを使いながら戦える様になるには、時間を必要とする。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 (成る程、魔力を留める、か。身体強化でやってみるか)


 実際にやってみると、確かに魔力の消費量は格段に少なくなった。

 だが…………。


 (ぐうぅぅぅ!っはぁ!む、難しいな。微かに意識をそらすだけでも解ける。だが、これを続ける事が必要なんだ。これも使い続けてみせるぞ!)


 俺は決意を新たにして、気を引き締めた。

 本を本棚に戻して、寝室に戻り、ベビーベッドに横になる。


 (あー、ヤバイ。魔力を使い過ぎた。もう、眠…い……)




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 (あー、よく寝たー!じゃあ早速始めるか)


 俺は集中して、本に書いてあった通りに魔力を操作する。

 そして、また眠りにつき、昼頃に起きた。

 また始めようとすると、部屋に気配が近づいてくるのを感じた。


 (あ、この気配はヘミル兄様だ。また遊びに来てくれたのかな)


 この家の長男のヘミル兄様は、勉強が終わると、たまに遊びに来てくれるのだ。

 部屋の扉が開いて、ヘミル兄様が中に入ってくる。


 「なあ、レミア、聞いてくれないか?」

 (ん?何か今日は一段と嬉しそうだな。何かあったのか?)

 「実は明日、教会にステータスを貰いに行くんだ。ああ、レミアは知らないよな。ステータスっていうのは、強さとか能力とかを目に見える様にしたものだよ。普通は五歳になると、教会に行ってステータスを貰うんだ。英雄譚にでてくる勇者様は最初から見れるみたいだけど」


 へー、本来はそうやってステータスを見れる様にするんだ。

 あ、因みに鑑定で見たヘミル兄様のステータスがこれだ。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

【ヘミルード・フゥル・リューナー】

【種族・人間】

【職業・魔法剣士】

【Lv1】

体力 37

魔力 51

筋力 24

耐久 28

敏捷 31

【特殊スキル・魔法剣】

【通常スキル・剣術/雷魔法/礼儀作法】

【称号・公爵家長男】


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 魔法剣士だからなー。

 結構良い職業だと思うよ?

 あ、お父様のステータスは見れなかった。

 隠れてて、?にしか見えなかったんだよな。

 多分、偽装のスキルを持ってるんだろう。

 そして、少しの間話すと、ヘミル兄様は部屋から出ていった。

 俺は魔力の訓練を再開する。

 俺はまた眠りに落ちていった。



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