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妙な学園生活  作者: rouge
9/20

ゲーム

遅くなってすいません。

高校入試のため、更新ができませんでした。

無事合格したのでこれからも更新していくつもりです。

しかし忙しくなってくると思うので、更新が遅れることがあると思います。

ご了承ください。

これからも末永くよろしくお願いします。

「ウギャルァ!」

は?

耳を劈くかと思うような音。

「うぉぉおおい!何だこれ!?」

地面は、まさに隕石でも落下したかのように黒く焼け爛れ、大きな穴が開いていた。

いや、隕石だったらまだ理解できるだろう。

「ゴルゥウウウアアァア!」

「うぎゃーー!」

わけの分からないまま逃げる。

「ムァーデェーーー!」

待て…と言っているのか?

というか、待てるか!

「なんなんだよアイツっ!」

俺を追ってきているのは怪物?ケダモノ?そういった部類だろう。

誰か、誰か…

なんで誰もいないんだー!

後方を追いかけてくる悪魔のようなケダモノ。

少し人の形をしているが、人とはかけ離れた存在だ。

四本足で走ってくる。

「ぅぐぅくうがだだああぁがぁ!」

何ぃ!?

俺の真上をジャンプで跳び越し、道に立ちはだかる。

「な、何なんだよお前っ!?」

「ぎぇ、デェ、エモォーン!」

殴りかかってきた。

ものすごい音と共に、俺のさっきまでいたところが焼けて、壁が無惨に砕け散る。

「デーモン?悪魔か!」

そりゃ見るからに悪魔だろうな!

くっそー、俺は悪魔なんて信じねぇ!

しかし今現在、信じるしかない方向へと向かっている…

「ぢね、ぢねぇ!」

あたり一面を殴りまくっている。

俺は運良く、一発も当たることなく避けている。

攻撃が止まった…

「消えろ」

「ウソォ!?」

お前、キャラ一瞬で変わりすぎだろ!

反則だ…インチキだ…

とか思っていると、俺の目の前で息を思いっきり吸い込んでいる。

「げ…やば…」

「ボォオオー!」

直撃だ。


―――GAMEOVER―――




―今朝、俺はいつもどおり学校へと向かう予定だった。

それは何も変わらないはずだった。

しかし、俺は馬鹿だった。

今日は土曜日ではないか。

休日ではないか。

ミクと一日、一緒ではないか…

地面に突っ伏す形で倒れこんでいると、ミクが後ろで楽しそうにはしゃいでいた。

その不思議で、いかにも嫌な悪寒のする光景をできるかぎり遠回りをし、自分の部屋へ入って鍵を閉めることを頭の中でシュミレーションしながら朝食を食べ終え、椅子から立ち上がり、第一歩を踏み出した。

「ねえ使徒…」

ダダダダダダダ

ふふふ……さすがに猛烈ダッシュだとはアイツも思っていないだろう。

「もー!レディーの話の途中で走るなんて下品な人ねっ」

俺の部屋に悠々と入ってきやがった。

「あれ?お前なんで?」

「なんで…って、話があるからじゃん」

俺の頭ではシュミレーションしきれていなかったようだ。

部屋には鍵がなかった………屈辱。

「あのね、あたし秘密基地ができたの!使徒も来て!」

そんだけかよ。

「そんなのい……」

俺の話を見事にスルーし、手を引いて一階へ向かわせられた。

「どこにあるんだよ」

「ここ!」

たどり着いたのは廊下。

「なぁ、俺んちに居候するのは構わない。しかしだな、勝手に人の家を改造するのはどうかと思うぞ?」

そこには以前まではなかった扉がある。

「いいから、いいから!」

よくないって。しかもすげー楽しそう。

仕方が無く扉を開ける。

「…………夢だ」

「なにそのリアクション!?」

ミクがすごい勢いで怒鳴りつけてくる。

あぁ……俺は夢を見ているんだ。

ドアを開けたらそこは、俺の住んでいる町があった。

「これなんだ?」

「どこでも行けるドア〜。なんちって!」

にっこにこのミク。

なんちって…で済むと思っているのだろうか。

「まぁ、ともかく入るよ!」

強引に中へ引きずり込まれた。

「え、ちょっと…」

中…というか外には誰もいない。

「ここでゲームするわよ!」

何喋ってるんだ。

「おいミク、病院連れて行ってや…ボハッ!」

ちくしょー…俺の顔面にジャンピングパンチとは…

「早く始めるわよ!そこのパネルに手を当てて」

ぐぅう…

俺は頬をさすりながら手を当てる。

ウィィィィィィィン

すぅ…っと、俺が透明になった。

もうミクのすることに驚けない。

散々だ。

「なんだこれ」

「ここで死んでも生き返れるから安心してっ。体は家に転送されたから。あとこれ」

渡されたのは液晶付きの腕輪?

「これはめといて。死んだらすぐに分かるし何かと便利なの。ともかく先に死んだら負け」

意味が分からない。

死ぬって…

大体こんな町で死ぬことなんて絶対にないだろう。

なんせ人っ子一人見当たらない。

そのおかげで道路には車は走っていないし、電車も止まってるはずだ。

「どういうことだ?」

あきれた顔をされても困る。

「だから、ゲームよゲーム!」

「なんでそんなものに参加しなければならないんだ」

多分休みだから、何か起こるだろうとは思っていた。

しかし、こんな面倒なことじゃなくてもいいんじゃないか?

「あーあ…せっかく勝負に勝ったら犬返上してあげようと思ったのに…」

「やる」

犬はむかつく。

どーせゲームだろう。ガキには勝てる。

「じゃあ決まりね!よーい…スタートっ!」

シュッ

……………いや、勝てない…

ミク…消えたぞ?何したんだ?俺は何にもゲームのやりかたしらねぇぞ?

たとえゲーマーでも得体の知れないゲームで、説明書無しに経験者に勝てる可能性は限りなく低い。

俺、どうすればいいんだ…

意味の分からないまま道路を進んだ―





気がついたらスタート地点にいた。

終わりじゃないのかよ…

ふと、腕輪のことを思い出す。

「ライフ×2…?」

さっき死んだから初めは3だったってことか。

まぁいいや。適当に逃げとけばいいだろう。

まずは、ゲームのやり方を覚えないと…

あんな怪物が出てくるんだったら、絶対にたおす術もあるだろう。

まずアイテム収拾が妥当ってとこか。

目に入った家へ入っていく。

リアルゲームは嫌だなぁ…自分で採取しなければいけないなんて。

心の中で愚痴をこぼしながら、転々と家の中を物色する。

5分ほど物色したところで思った。

俺、馬鹿だ。

ここは普通(・・)の日常品しか置いてないに決まっているじゃないか。

せいぜい使えるとしたら包丁くらい。

どうせあんな化け物に太刀打ちできないとは思いつつも、気休め程度だと自分を言い聞かせてもらっていった。

人がいないとはいえ、泥棒の気分はいい気分ではない。

不思議な面持ちで家を後にした。




「ふっふ〜ン。使徒一回死んじゃったんだぁ」

どことなく楽しそうなミク。

町をゆっくりと歩いている。

後ろからの怪しげな影には気づいていないようだ。

「このゲームホントは勝ち負けじゃないんだけどねっ」

トントン、と肩を叩かれた。

「ん?もう?早すぎない?」

影は首を横に振る。

「ぇー仕方がないなぁー」

ミクは影と共に城の中に入っていった。

その城は真っ黒でいかにも悪魔城というイメージだ。

「頑張ってね、使徒」




はぁ、はぁ、はぁ、

「グビュビュビュドビャビュグチャァ!!!」

「何喋ってんのか意味分かんねぇーっつーの!」

俺はさっき家から出たとたんに、奇襲された。

さっきのデーモンってやつとは違い、小悪魔みたいなやつだ。

悪かった、小悪魔というと可愛いイメージを持ってしまうだろう。

きっと、こうもりのような二つの羽を羽ばたかせながら中を浮いていて、槍のような尻尾が生えているものを想像したに違いない。

あぁ、間違いじゃあないさ。

しかし顔はどうだ?

ゴリラだぜ?

攻撃してくる尻尾をさっきの包丁で切り落とす。

あっぶねーな包丁って。

「ジュルルルルゥァ!!!!!」

痛みの叫びか?

気持ち悪いったらありゃしない。

チャンスと思った俺は一気に切りかかった。

「ドビュビュブュ…」

最期まで意味の分からないことを言いながら消えた。

「っしゃ!たおしたっ!」

ふぅー。

束の間の安堵。

ミクどうしてんだろ?

腕輪を見ると、何も表示されていないぞ。

ミクめ、自分だけ分かるようにしやがったな。

ファンファンファンファンファン

ん?なんだ?パトカー?

「ジュウトウホウイハンデタイホスル」

中からロボットが出てきた。まずい。

「今だけ許せ!」

風を切り裂いて走って逃げる。

すぐさまロボットは車に乗りなおして追いかけてきた。

パトカーは一台だけだ、逃げ切れる。

「トマレ、トマレ」

やなこった!

そうだ!いいことを思い出した。

俺武器とか使わなくても天性の才能があった。

パトカーパンクしろ、パンクしろ、パンクしろ…

「トマラナイナラウツゾ」

ミサイルが飛んできた。

俺に選択の余地ないじゃねーか!

ミサイルは運良く俺をそれて家に当たった。

とてつもない爆音、爆風と共に家が消え去った。

あんなもの当たったら即死だろうな。

パンクしろ、パンクしろ…

「ツギハアテル」

「パンクしろ!」

パンッ!という音がして、パトカーが壁に激突。

少しの間をおいて爆発した。

ここらの住宅があれだけのことで潰れてしまった。

妙な罪悪感。

まぁ命かかってたんだからしょうがないか。

「さて…」

悪魔から逃げてても仕方ない、ミクを探してたおしてやる!

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