存在
あなたは、生きる理由がありますか?
私はどうしてここにいるんだろう?
私はどうして生まれてきたんだろう?
そんなことが脳裏をよぎる。
答えをいくら探したって、それは見つからない。
それでも、見つけたことがあった。
存在価値も、存在理由も、誰も決める権利はない。
存在するのにはちゃんと理由がある。
長い時の中で、私はこの二つに近いものを見つけた。
「お前はいらない」
そう言われたとき、私の中の何かが、音を立てて壊れていった。
自分はいらないんだと思った。
それでも私はここにいる。
光を見つけてしまったから。
闇へと突き落とされた私。
そこは真っ暗で、冷たくて、何も見えない。
身動き一つ取れず、ただただそこでうずくまっていた。
ある日一筋の光が、真っ暗で何も見えない闇の中に差し込んだ。
でもそれは弱い。
その光は時間が経つにつれて弱くなり、いつ消えてもおかしくない状態だった。
そんなときだ、声が降ってきたのは。
「私はあなたのことが好きだよ。力になりたい」
そう言ってくれた友がいた。
それは私の心を温めてくれて、モノクロの世界は少しずつ色を付けていったんだ。
誰かが必要としてくれる。好きだと言ってくれる。それはとても嬉しいことで、それが私の支えだったんだ。
自分の存在を否定されたって、それ以上に自分のことを大切に思ってくれている人がいるって、そのとき初めて知ったんだよ。
たった一人でも必要としてくれる人がいるなら、その人のために生きれば良いじゃないか。
周りの人なんて関係ない。これは私の人生。他人に否定される筋合いなんてない。
自分のことを嫌っている人の言いなりになるのではなく、好きだと言ってくれる人のために生きようよ。
ないのなら、探せばいい。
見つからないかもしれない。
それでも、探すことに意味がある。
あなたを大切だと思ってる人はちゃんといる。
あなたが気づいてないだけかもしれない。
それでも、ちゃんといるの。
だから、必死に生きて。
あなたは望まれて、生まれてきたのだから。