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幽霊人間と殺人鬼  作者: 真知コまち


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6/26

6話 犯人は踊る

~登場人物~

 主人公~~ベル

 貴族の息子~~ルイ

 村長~~カール

 村人~~トーマス

 村人~~ヘレン


   一人、取り残され、路頭に迷うベル。

  『ベルにはベルにしかできないことがある』

_(〘ベル〙)「・・・別に、命を狙われる村長の傍には、常に誰かが居るわけだし、わたしが見張る必要ないよね?」

   犯人は、村長だと思うけど…

   年寄りの日常を追っても、つまらないいしな~

   わたしも、証拠を捜そう!

 一度、話を整理しよう~

   この村では、人狼による殺人事件が起きている

  最初の被害者は、ヘレンの夫

   死体が、二つに引き裂かれていたそうだ

  犯人の情報は、人狼の仕業だと言う、村長の証言だけ

   確かに、わたしも事件を見て、人間の仕業じゃないと思った

   でも、二つに引き裂かれていただけで、人狼の仕業だと思うかな?

  この村では、18年前にも事件が起きている

  その事件で、村長カール・ トーマス・ヘレンの身内が亡くなった

   村長カールの妻は、死体が”ばらばら”にされていたため、人狼の仕業だと思われる…

_(〘ベル〙)「18年前の事件と、今回の事件。必ず関係あるはず…」

_(〘ベル〙)「あと・・・ルインか」

   結局、ルイの思惑通りになったことに、頭を抱える。

_(〘ベル〙)「まずは…昨夜、暗くて見えなかった家の中を、見て回るところから!」


   ベルは、村にある家々の中を探し回った。

  しかし、特に何も見つからない。

_(〘ベル〙)「ここが最後~」

_(〘ベル〙)「はぁ~、ルイの言う通りね。証拠なんて、どこにも残ってない」

   ベルが腰掛けようと、椅子にこしを下ろした、その時!

  スッー

_(〘ベル〙)「あれ?」

   ベルのお尻は、椅子をすり抜け、体が地面に吸い込まれる。

   そのまま、体は半回転して止まり、足が二本、地面から生えた。

_(〘ベル〙)「・・・びっくりした。暗くて見えないけど、土の中かな?」

   暗闇の空間に、段々と目が慣れてくる。

_(〘ベル〙)「あれは…机?と、椅子。ここ、土の中じゃない?」

   ベルは、足をばたつかせ、土の中を進む。

_(〘ベル〙)「…地下室だ」

   そこには、人が三人寝れるぐらいの空間があった。

    見つからないわけだ…こんな小さな家に、地下室が作ってあるとは、誰も思わない…

    しかし、地下室には机と椅子があるだけで、他には何も…

  ガチャン。

_(〘ベル〙)「!」

   何かが崩れる音が、地下室に響く。

_(〘ベル〙)「人…じゃない。じゃあ、何の音?」

   暗闇の中、辺りを探る。

  コロン。

   祭壇のような物が置かれた机から、何かが落ちる。

    目を凝らす…が見えない!

   落ちた物を拾おうとするが、当然、掴めない。

_(〘ベル〙)「証拠かもしれない物が、目の前に落ちているのに!」

    この手が触れらたれたら…

    ルイを頼る?

    いやいや、ルイに頼るのは…

    それ以外、わたしに選択肢は無いか・・・

   地下を出たベルを、真上から太陽が照りつける。


_(〘ベル〙)「そういえば…ここって誰の家なんだろう?」

 _(〘近隣の村人〙)「ちょっと!」

_(〘ベル〙)「はい!って、わたしじゃないよね…」

   ベルの後ろから人が歩いて来た。

 _(〘近隣の村人〙)「大丈夫だったの。都から来た偉い人だって言ってたけど…」

_(〘ヘレン〙)「大丈夫よ。ただ話しを聞きに来ただけだって」

 _(〘近隣の村人〙)「あら、そう。私はてっきり、夫を殺したあんたを捕まえに来たのかと」

_(〘ベル〙)「え?」

_(〘ヘレン〙)「ふふ。殺したのは、私じゃないわよ」

 _(〘近隣の村人〙)「でも、あんた。あの夫に酷い扱いされてたじゃない?」

_(〘ヘレン〙)「別に、殺すほどのことじゃないわ」

 _(〘近隣の村人〙)「それも、そうよね。この村には、だらしない男ばかりだし…」

 _(〘近隣の村人〙)「私の夫なんて・・・」

_(〘ヘレン〙)「ふふふ。それは、大変だったわね」

 _(〘近隣の村人〙)「ねえ。話しを聞きに来た偉い人って、いい男だったの?」

_(〘ヘレン〙)「ふふ、それは…長くなるから、中で話さない?」

 _(〘近隣の村人〙)「あら。お邪魔しちゃおうかしら」

   二人は、地下室のあった小さな家へと入って行った。

_(〘ベル〙)「・・・凄い情報を聞いてしまった」

   地下室のある家の持ち主は、ヘレンだった。

   しかも、夫を殺す理由もあった。

    村長が犯人じゃない?あんなに怪しいのに…

    そもそも、あの地下室には何が置いてあったのかな?

_(〘ベル〙)「急いでルイに知らせないと!」

 

   赤く染まった部屋のある家へ向かう、ベル。

_(〘ベル〙)「なんて伝えればいいかな」

    『見つけたわ!』『何を?』『暗くて見えなかった…』『はぁ~』

_(〘トーマス〙)「ねえ、君!」

    『ヘレンが犯人だと思うの!』『なぜ?』『なんとなく…』『はぁ~』

_(〘トーマス〙)「ちょっと待って。待ってくれ!」

_(〘ベル〙)「え⁈わたし←」

_(〘トーマス〙)「そう、君だ。はぁはぁ、君は何者なんだ」

_(〘ベル〙)「…わたしが見えているの?」

_(〘トーマス〙)「見えてる?やっぱり君は、他の人には見えていないのか」

    噓!ルイ以外に見える人がいるなんて…

    そうだ、この人に手伝ってもらえば…

_(〘ベル〙)「あの!」

_(〘トーマス〙)「?。なんだ」

_(〘ベル〙)「…なんで、わたしが見えるんですか」

    この人も、犯人の可能性があるわけだし、安易に話すわけには…

_(〘トーマス〙)「わからない。君は、自分が何者か、わかっているのか」

_(〘ベル〙)「わたしは、ある人に殺されて…幽霊になったんだと思います」

_(〘トーマス〙)「ある人?」

_(〘ベル〙)「そんなことより、わたし、あの家に行きたいんだけど→」

   村はずれの家を指差す。

_(〘トーマス〙)「あ~あの家か…今は、誰も住んでいないよ」

_(〘ベル〙)「今は?前は、誰か住んでいたんですか」

_(〘トーマス〙)「君も聞いていたっけ。18年前に追い出した”女”だよ」

_(〘ベル〙)「へ、へ~」

    あの家が!そうだったんだ…

    え、あの家に人が住んでいたの?

    じゃあ、あの赤い部屋は、女性が染めた…

_(〘トーマス〙)「あの家に行きたいなら、案内するけど?」

_(〘ベル〙)「お、お願いします」

   家に着くと、扉を破壊して、誰かが家に上がり込んだ痕跡があった。

_(〘トーマス〙)「前に来た時は、壊れてなかったのに。誰が…」

  ゴソゴソ。

_(〘トーマス〙)「誰だ‼」

 _(〘ルイ〙)「僕ですよ」

_(〘トーマス〙)「こ、これは。失礼しました」

_(〘ベル〙)「しーー」

 _(〘ルイ〙)「?」

    ルイに”話しかけないように”と、ジェスチャーで伝える、ベル。

     ルイが、わたしと話せることは、伝わっていないはず…

_(〘トーマス〙)「どうかしましたか」

_(〘ベル〙)「いえ」

 _(〘ルイ〙)「いえ。何も」

_(〘トーマス〙)「ところで、こちらで何を?」

 _(〘ルイ〙)「調査です。ただ、腐敗が進んで壊れた物が、散乱していて…」

 _(〘ルイ〙)「一緒に、片付けてもらえませんか」

_(〘トーマス〙)「はい。いいですよ」

 _(〘ルイ〙)「では、奥の物から…」

   トーマスは、壊れた扉を動かし、中へ入って行った。

 _(〘ルイ〙)「ベル。なぜここへ?」

_(〘ベル〙)「え、えっと…見張りに飽きたから?」

 _(〘ルイ〙)「そうじゃない。なぜ、犯人かれと一緒にここへ来た?」

_(〘ベル〙)「え⁉」

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