ロンド村②
宿屋に入ると、受付台が目に入るが、受付には誰も人がいない。
「見ない顔だね、お客さんかい?」
人を呼ぼうと声を出そうとした時、後ろから声を掛けられた。
振り返るとそこには、茶色い髪を後ろで括っている四十代くらいの女性がいた。
女将さんだろうか?
「あたしはこの宿屋で女将をやっているワンダだ。よろしく」
「俺は、旅人の水野太一です。よろしくお願いします。泊まりたいのですが部屋空いてますか?」
「空いてるよ、素泊まり一泊3000sだけど、どうする?食事は別料金だから、食事を食べたい時は注文したときに払っておくれ」
3000sって3000円くらいか、銅貨一枚で何sだろう?
「じゃあ一泊お願いします。銀貨五枚で足りますか?」
「銀貨一枚で足りるよ、銅貨七十枚のお釣りね。部屋は二階の奥、三番目の部屋だよ」
銅貨一枚100sで、銀貨一枚で10000sってことか
神様から貰ったお金って全部で、1101010000sもあったんだ。多すぎるな、神様にとっての少しの間って何日なんだろう?
お釣りを受け取り、ワンダにお礼を言って、鍵を渡して貰い二階の部屋に行く。部屋は四畳ほどの広さでベッドと机と椅子があるだけだ。
俺は椅子に座り、ひと息つきながら今日の出来事を思い出す
まさか自分が異世界に来る事になるとは、しかも十五歳に戻っているというおまけ付きだ。
しばらく部屋でのんびりした後、部屋をでて、女将さんに尋ねる
「この村に魔物の解体を出来る方はいますか?ここに来るまでに倒した魔物の解体を頼みたいのですが」
「自警団をしている人なんかは魔物を狩ったりすることもあるし、みんなできるんじゃないか?その中でも今日の門番のキトは実家が肉屋だから得意だと思うよ」
「ありがとうございます。キトさんに頼んでみることします」
そういえば鑑定した時、解体のスキルを持っていたなと考えながら、キトの元に行くため宿まで来た道を戻っていく。
「よう、何してんだ?」
「キトさんにお願いがありまして、魔物の解体ができると聞いたのですが、教えていただけないですか?」
入り口の近くに着くとキトに話しかけられたので、お願いしてみる
「おう、いいぞ!明日の朝一なら時間取れるから明日の朝一でいいか?」
「はい、大丈夫です。ありがとうございます」
「じゃあ明日の朝一番に宿に行くから待ってな」
「分かりました、よろしくお願いします」
キトと約束をして宿に戻った。
一日中森の中を歩いていたせいで、よほど疲れていたのか、宿に戻ったらすぐに眠ってしまい、気づいたら朝になっていた。




