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魔力察知

「ふぅぅうう、すぅううう、ふぅぅうう」


何をしているかって?


瞑想だ。


あれから時間があれば目を瞑っては周囲の状況を知ろうと試みている。


が、糸口は見つかっていない。


「何が違うんだ?」


ノーブルウルフたちは俺が作り出したブラッドホーンラビットに釣られてやってくるようになった。


恐らく嗅覚で血の匂いを嗅いでやってきていると思っている。


【否】


「え?」


久しぶりに導きの声が反応したかと思ったら否定された。


「嗅覚だけではない?」


【野生モンスターは魔力察知の固有スキルを持っています】


「早く言えよ!」


【以前も申し上げたましたが、思ってもいない事には答えられません】


「魔力察知ってなんだよ?」


【言葉の通り、魔力を感じる事です】


「分からん」


【主は既に魔力を感じている筈です】


どういう事だ?


既に感じているなら魔力察知は使えているのでは?


【魔力察知したという経験には達していません】


「魔力か」


深く考えていなかった。


自然と出来る事には気づきにくいのかもな?


息をするのに毎回肺を伸縮させる意識なんてしていないような感覚か?


スッ


まずは自分の魔力を感じられるか試してみる。


「ん?」


暗闇の中、腹の付近が温かく感じた。


「ブラッドアロー」


ブワッ


腹の中心が熱く感じて、その熱は右手に集中して血液と共に抜け出ていく。


「解除」


バシャッ


血の矢は体内へと戻っていく。


血魔法は発動しなければ体内へと戻っていく事に最近気づいた。


「今のが魔力か?」


一瞬過ぎて、分からなかったが体内に何かがある感覚がつかめた。


それからしばらくはブラッドアローを発射直前まで準備しては解除を繰り返した。


「これが魔力か」


普段は体内の何処にでも流れている魔力、魔法にする際に腹に一度溜まって放出されるというプロセスがある事に気づく。


【魔力察知(Lv1)を取得しました】


「Lv1の効果範囲は?」


【約10mです】


狭っ!


【レベルが上がるごとに効果範囲は広くなります】


Lv1で10mならLv2も期待できないな。


魔力察知は魔力消費が無いらしく10m範囲に入ってきた魔力反応を知る事ができるアクティブスキルの様だ。


自分の意志でoffにする事も出来るがデメリットが無いなら常時onで良いだろう。


再びブラッドホーンラビットでノーブルウルフ釣りを再開する。


魔力察知のお陰でノーブルウルフが近づいてくるのが分かった。


10mという範囲が狭いと言ったのは謝ろう。


【ブラッドアローの経験値が一定数を超えました。複数魔法(Lv1)を取得しました】


「複数魔法?」


【単一魔法の魔力量に応じて数を増やします。Lv1は単一魔法を1つ増やします】


「その代わり消費魔力や血液が倍なんだろ?」


【是】


よくある魔法だな。


だが、同時に使えるのは有難い。


1対1ならいいが、1対複数の場合だと分が悪い。


現在の使用できる血液は1525mlもある。


予備血液Lv3の恩恵が大きくかなり余裕が出来た。


ブラッドアロー7発分、複数魔法で1回2発分を並列で放てるのは有難い。


・・・


「ブラッドアロー」


キャウゥン


2頭同時にノーブルウルフを倒して血液回収を行う。


【複数魔法(Lv2)になりました】


Lv1からLv2になるのは直ぐでLv3も数日使い続ければレベルアップする。


【疲労耐性(Lv1)を取得しました】


「疲労耐性?」


【行動やスキル使用時に発生する肉体的、精神的疲労を軽減します。Lv1で10%です】


「なるほど」


アンデッド系らしくなってきたな。


ハーフヴァンパイアだから、最初から持っていないスキルを経験する事で取得していくのかもしれない。


それから1週間ほどノーブルウルフ狩りをしながらスキルレベルを上げていき全てLv3にした。

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