異世界へ
「うあああああああああ!!」
ハッと飛び起きると、ベッドに寝ている。
頭が混乱した。
「ここは……?俺は爆弾で………?」
「なんだなんだ、騒がしいな」
ガチャリと扉を開けて部屋に入ってきたのは、研究者風の男。白いローブを纏っている。
「あんた誰だ?俺は…………」
そこで俺はハッと気付いた。
「爆弾だ!!アマリカの爆弾が降ってくる!!」
「落ち着け。ココはお前の元いた世界じゃない」
「え………?」
俺は困惑した。確かにあの時俺の頭上に爆弾が迫りーーーー
「俺はさっき死んだはずだ………」
「お前が前世でどんな目に遭って死んだのかは知らんが、ここは別の世界だ。爆弾も落ちてこない」
「え………?別の……世界?」
「そう。オレたち教団がお前の元いた世界から死ぬ寸前だったお前の魂を無理矢理引っ張ってきた。この今居る国を救うためにな」
「ちょっと待ってくれ………。まだ頭が追いついてない。俺がこの国を救う……?魂……?あんたは何を言ってるんだ?」
「俺は至極真面目だぜ?この世界には魔法があるし、お前はこの世界の誰よりも強い魔法を使える。俺は魂を引っ張ってこれる。そして今、この国は滅びかけてる」
「待ってくれって!!情報を追加しないでくれ!!魔法だと!?そんなものが存在するわけがない!!」
「何故だ?」
「え?」
「何故そう言い切れる?お前はお前の見た世界だけを信じるのか?そんなんじゃあ、この世界じゃあやっていけないぜ?」
「…………。……じゃあ、俺はどうすれば良いんだ?一体、俺はこの身寄りもないこの世界でどうすれば良いんだよ?」
「この世界を理解しろ。そして、強くなれ。それが今できる唯一の道だ」