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9002M列車 こういうのって何て言うんだっけ

ふぅ。やっと終わった。そう思うと自然と足は早くなる。

塾からの帰り道、僕の歩みはとても軽い。間もなく線路にぶち当たる。複線の線路をシルバーの電車が走っていく。行先表示には「野洲」と書いてある。まだまだ習う漢字ではないけど、僕には読める。

(100番台だったなぁ。ラッキー。)

東海道本線では数少ない車両を見れたことに嬉しさは隠せない。小さくガッツポーズをして、家路を急ぐ。

でもなぁ・・・。

「ただいま。」

そう言って玄関のドアを開けた。

「お帰り、真ちゃん。」

お母さんが出迎えてくれた。

「今日のお勉強は楽しかった。」

と聞いてくる。

「あっ。うん、まぁ。」

と答えるに止めた。

「それは良かった。真ちゃんにはたくさん勉強して偉い人になってほしいからね。」

「・・・。」

偉い人ねぇ。正直偉い人になるつもりはないけど。だいたいテレビに出てくる偉い人にロクなのがいないじゃんと思っているから。その為に勉強していると考えると途端にやる気が失せる。

「ねぇ。ママ。どうしても塾続けなきゃダメ・・・。」

「当然でしょ。お勉強は真ちゃんの大事な財産になるんだから。」

やっぱりダメかぁ・・・。

「塾で何か嫌なことでもあった。」

「何も。」



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