第九話 漆黒
「…?よくわからないがまあいい、俺のターン、ドロー」
(「祝」の頂 ウエディング…強力なカードだがこのターンはマナが足りなくて使えないな。ひとまず手札に確保しておこう)
「マナチャージを省き、ターンエンドだ」
そのとき空を3羽のカラスが羽ばたいた。不穏な風が吹く。
「ケケケッ、ケーッケッケ‼︎アホめ!俺っちのターンの始めにシャチホコ・カイザーの能力発動!俺っちの墓地から特攻人形 ジェニーを出して破壊、その残した手札はいただくぜェ‼︎そしてクズトレインの効果でカードを一枚ドロー!」
「な⁉︎いったい何が……」
「ケケケ、まだわからねぇのか。この策にはまったことに…俺っちのシャチホコ・カイザー、特攻人形 ジェニー、クズトレインが揃うことにより、毎ターンお前の手札をいただき、俺っちだけドローできる。つまり、お前は引いたカードをもう安心して持つことができない‼︎そして俺っちは得するのみ‼︎ケケケッ、ケケケケケ‼︎
んじゃ改めて俺っちのターン。超次元ミカド・ホールを発動し、時空の凶兵 ブラック・ガンヴィートを場へ!ターンエンド!ケケケッ」
…暗くてバトルゾーンがはっきりとは把握しにくい。だが、追い詰められていくのがわかる。手札が無くなり、場数でも劣っている。劣勢であることは明らかだ。
「俺のターン。カードを持っていてもコンボを崩さない限り捨てられるのは明らかだな、ここはマナを溜めてターンエンド」
「ケケケケケ!またまたやっちまったな!ブラック・ガンヴィートは相手の手札が0ならば、相手のターンの終わりに覚醒する!来い、ダークネス・ガンヴィート!」
「ッ!またバトルゾーンに差が…」
「俺っちのターン。俺っちの切り札、リュウセイ・イン・ザ・ダークを召喚!そしてダークネス・ガンヴィートよ、シールドをダブル・ブレイク!」
「トリガーは…ない」
「ケケッ!ついてねぇやつだなぁ。ターンエンドだ、ケケケッ」
ターンを追うごとに傷口が開いていくようだ。ますます追い詰められていく。
「ケケケッ、お前を倒していいカードが手に入ったら今までのも合わせて売り飛ばしてがっぽり稼いでやるぜ」
その時真人はついに動き出した。
To be continued…