『からくりピエロ』
題の通り、ボカロの曲から作り出された妄想小説。
曲のイメージが崩れるのが嫌な方はご遠慮下さい。
私は貴方のピエロ。
貴方が思うままに操ればいい―――――。
「……来ない、か」
待ち合わせ時刻から2時間が経つ。
私は此処で1人。つまり、君が来ないのが答え。
ずっと立ってるだけの私を、街の人や流れる雲が嘲笑ってる気がした。
『君が私を好きじゃない』
それを認めれば前に進めるの。
わかってる。でも、
信じられなくて、信じたくなくて。
「君の中の私は…道化師なの?」
ぜんまいは回る、廻る。
回り続けて…止まる。
それが悲しい僕の末路でしょ?
ぜんまいの様に切れてしまうんだ
地球は何も知らないかのような顔して、回る。
そんな地球の中で、1秒だけ呼吸を止めると、
何も言えなくなって、立ち竦んだ。
それは偶然だった。
そして運命だった。
知らない方がいいと、分かってる筈だった。
それでも、触れてしまったの。
君のぬくもりに。
でも、その笑顔が、その仕草が私を壊すんだ――。
自分が変わるのが、貴方が変わるのが、
私は怖い。ただ、それだけなの。
「もう、帰ろ」
此処で君を待っても私が壊れてしまうだけだ。
涙が止まることを知らず、流れ落ちた。
私は貴方の望むピエロ。
君が思うままに
…操ってよ――――――――――――。
ほぼ歌詞通りでごめんなさい。




