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第二話 別れと宣戦布告


 広間を出ると、廊下で執事カイルと護衛ルーカスが待っていた。

 カイルが眉を寄せる。


「お嬢様、本当に良かったのですか。婚約破棄など——」


「ええ。むしろ好都合よ。これで宮廷のしがらみから離れられるわ」


 そう言うと、カイルは深いため息をついた。

 けれど、その目にはわずかな安堵も見える。

 彼もまた、この婚約が政治的な鎖だったことを理解していた。


「ルーカス、領地に戻る準備を」

「了解」


 その夜、馬車に揺られながら王都を離れる。

 窓越しに、遠ざかる城のシルエットを見つめた。


(必ず戻るわ。そして——あの玉座の周囲を、私の味方で固める)


 悪役令嬢として終わる気はない。

 私はこの国を動かすつもりだ。


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