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4、夜更けのペテン師



「もしもし、俺だ。バルコを呼べ。」


「珍しいね。メルダーがあんなことするなんて。映画の見過ぎじゃない。」


 モルスは楽しそうな声でそう言った。



「またドローンで見てたのか。対象が1人の場合は見張る必要はないって言っただろ。」


「まぁまぁ、そんな怒んないでよ。良いものも見れたし、結果オーライじゃん。メルダー的にも結構面白かったんじゃないの?」


「あんな邪魔者がいなければ、もっとスムーズに殺せたんだ。せっかくの復帰戦だって言うのに。」





 そんな話をしていると、メルダーは突然誰かに肩を掴まれた。



「誰が邪魔者だって、メルダー。相棒の復帰が楽しみでお祝いに来たのに、そんな言い方はあんまりじゃないか?」




 振り返ると、先ほど崖から落ちた男が立っていた。もちろん彼は幽霊ではないし、祐介でも圭介でも涼介でもない。そう、彼こそが悪魔、トイフェルである。



「おまけに僕のキャッチフレーズまで真似しちゃって。前から言ってみたかったの?可愛いとこあるじゃん。」


 トイフェルはメルダーが何も言わないのを良いことに言いたい放題である。




「あのなぁ、そもそもあの茶番はなんなんだ。終始グダグダで、見てるこっちが恥ずかしかったよ。このまま終わるのもなんだから、女を殺すついでに一芝居打とうと思ったけど、あれで良かったのか?」


 メルダーは髪をグシャグシャにしてくる手を振り払いながら、そう答えた。



「茶番って言わないでよ。あれでも少しは準備した方なんだから。女を騙すのも簡単じゃないんだよ。時間もお金もかかるし。まぁ、あの女は簡単な方だったけどね。」


「まだそんなことばっかりやってるんだな。」


「仕事だからね。仕方ないよ。それより、これあげる。僕からの復帰祝いだよ。大切に使ってね。メルダーはすぐ壊すし、すぐ失くすんだから。」



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