ep.95 文化祭、開幕 ⑤
三日間の文化祭を終えたヨミ達。
三日目は打ち上げをした後、寮へ戻り休息を取ったので、翌日の今日、片付けをする事になった。
「これってどこにやればいい?」
「それはそこかな」
「回収するから色んなのこっち持ってきて〜」
「は〜い」
滞ることなく、片付けは順調に進んでいた。
「ヨミ君、ちょっと手伝ってもらっていい?」
「うん」
女子生徒達が、ヨミを囲み片付けを行っていた。
そんな様子を、鋭い目線で見つめる四人がいた。
「ヨミ君にあんなにベタベタとぉ……!」
「わ、私達が付け入る隙がない……! クソ……!」
「一度あの人達、吹き飛ばしますか……?」
「あ、アイアさんそれは流石にやりすぎですよ……泡まみれにするくらいがちょうどいいですよ……!」
四人は、ヨミを囲む女子達に恨み節をぶつけていた。
そんな四人の視線に気づきながらも、他の女子達はヨミにあえてくっついていく。
その度に、四人の怒りは増していく。
「お〜だいぶ片付いたな〜。よし、一旦休憩するぞ〜」
『は〜い!』
ミリアの合図で、生徒達は昼食を取ることにした。
「ヨミさんが……他の人達に……」
ヨミは他の女子に囲まれ、身動きが取れなくなっていた。
「まぁ、しょうがないな。私達がヨミを占領しておく訳にはいかないし」
「じゃあ、赤髪だけ別のとこで。私はヨミ君がいないと無理」
「私もですね。ヨミ様がいないなんて、考えられませんから」
「ちょ、ちょっとぉ! せっかく私が苦渋の決断で言ったのに!」
「ま、まぁまぁ、エルナさん落ち着いて……」
と、四人がちょっとした争いを繰り広げていると──、
「皆さ〜ん!」
「「「「ヨミ(さん、様、君)」」」」
ヨミが四人の元にやってきた。
「一緒にお昼、食べましょう♪」
「「「「っ!」」」」
ヨミは、女子達の誘いを断り、四人の元に来てくれた。
その気持ちが四人は嬉しく、顔を真っ赤にした。
「ん? どうしました?」
「な、なななななななななななんでもないよ! なぁ?」
「え、えぇ……! なんでもないですよ!」
「ヨミ君、き、気にしないで……!」
「よ、ヨミさん、こっちでい、いいいい一緒に食べましょう……!」
「ん? うん!」
五人は一緒に昼食を取り始めた。
しばらくの間、四人の顔は真っ赤なままだった。
☆ ♡ ☆
夜。
とある森の中で。
「さぁ、皆様、計画を始動する時が来ました! 私の合図と共に、行動を開始してください!」
森の中にいる男──グルスがそう言うと、森の中から人の声ではない雄叫びが響いてきた。
『グオォォォォォォォォォォォォォ!!!』
森の中に、無数の赤い眼が妖しく光っている。
「さぁ、絶望の時です」
グルスは、何を企んでいると言うのだろうか?




