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最弱の魔法使いが、女子の力を借りて最強に  作者: 龍  岳
第一章 絆 編【冒険者達との戦い】
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ep.78 集結する【雷撃の閃光】……?

「あ、いた!」


 ジャクの後を追ったエルナとアイア。

 なんとか追いついた二人だったが、その場にジャク以外の人物がいるのに気が付き、目を見開く。


「あれって、メチャにキザ野郎……?」

「【雷撃の閃光】、集結って訳ですか……そして、もれなく全員様子がおかしい」


 二人の視線の先にいたのは、ジャクだけでなく、メチャとワーイがいた。

 その三人の様子は全く一緒で、虚ろな様子で何かを呟きながら壁の周りをぐるぐる回っていた。

 いや、一人だけちょっと様子が違う気も……?


「あいつら、何やってんだ?」

「あの場所……あっ! あの場所は確かヨミ様が寝ている部屋がある所だったはず!」

「っ! 行くよ!」

「えぇ!」


 二人は三人に向かって走り出す。

 と、その時──、


「雷魔法・ショック」

「「っ!?」」


 走ってくる二人に向かって、ワーイが雷の魔法を放ってきた。

 寸前の所で躱した二人だったが、雷が直撃した地面は、燃えて黒焦げになっていた。


「な、何!?」

「邪魔は……させ、ない……」

「くっ……このままじゃ近づけないですね……」

「アイア、私が前線に攻めるから、隙を見て、あの二人の所に行って」

「分かりました」


 エルナはアイアにそう言ったが、今、剣を腰に携えてはいなかった。

 部屋に置いてきてしまっているのだ。


「剣がなければ、生み出せばいい! 雷術!」


 エルナは雷術で短剣を生み出す。


「行くよ!」

「はい!」


 エルナがワーイに向かって走り出す。


「邪魔は……させ、ない……邪魔は……させ、ない! 雷魔法・ショック!」

「雷には雷よ!」


 エルナは、持っている雷の短剣を上空から迫ってくる雷を弾く。

 と──、


「おおぅ!? 雷を吸収した!? これなら、イケる!」

「雷魔法・ショックヘル!」


 エルナが吸収できた事に喜んでいると、地面から雷が流れてきた。


「ちょ!? ぐああああああああああ!?」


 それに反応するのが遅れ、エルナは感電してしまう。


「エルナ!?」

「ご、ごんなのにぃぃぃぃ!!! 負けるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


 エルナは、体の周りに無数の雷の短剣を出現させる。

 そして、それを地面に突き刺していく。

 すると、その短剣が、地面を這う雷をどんどんと吸収していき、エルナへの感電がなくなった。


「はぁはぁ……」

「エルナ……いつの間にあんな技を……」

「さぁ、かかってきなさいよ……!」


 感電のダメージが凄まじかったのか、エルナは全身が焦げたようになり、少しフラフラしている。

 が、目の前にいるワーイの事は、油断なく見据えている。


「雷魔法・ショックヘル!」

「それはもう、効かないわよ! 雷術!」


 エルナは雷の短剣を地面に突き刺していく。

 地面を流れる雷を、その短剣が吸収していく。が、ワーイの魔法はそれだけではなく──、


「エルナ! 上です!」

「はっ!?」


 エルナの上空に、大量の稲妻が発生していた。

 その大量の稲妻が、エルナに降り注ぐ。


「エルナ!?」


 アイアが叫ぶ。

 大きな爆発が生じたため、辺りには噴煙が。

 それが晴れると──、


「はぁはぁ……」

「エルナ!」


 そこには、ボロボロになったエルナが立っていた。

 しかし、あまりにもダメージが大きく、足がガクガクしており、今にも倒れてしまいそうだった。


「はぁはぁ……」

「エルナ!」

「あんたは早く行きなさいっ! ここは、私が時間を稼ぐ!」

「エルナ……分かりました!」


 アイアは、ワーイの隙を見逃さないように注視し始めた。


「行くわよ、クソッタレぇ!!!」


 エルナは、ワーイに向かって走り出した。

 両手に雷の短剣を持ちながら。

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