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最弱の魔法使いが、女子の力を借りて最強に  作者: 龍  岳
第一章 絆 編【グート・ヴォルアとの対峙】
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ep.58 ヨミに迫る危機

 エルナ達がワーイに話を聞きに行った翌日。

 学園は休みな為、ユリア、エルナ、アイア、ミャナの四人は買い物に出かけていた。

 ヨミはやりたいことがあると言い、学園に残ったので、別行動になった。


「なんで私まで……ヨミ君と一緒がよかった……」


 ユリア達の少し後ろを歩くミャナ。

 ヨミ以外の人と出かけるのが相当嫌なのだろう。ブツブツと文句を言いながら三人について行く。


「まぁ、ヨミがいないのは残念だけど、たまには女子だけって言うのもいいんじゃない?」

「そうですね。考えてみれば、私達はヨミ様がいたから仲良くなっただけであって、個々人の好みなどを知りません。親交を深めるいい機会ですね」

「はい! 私、もっとエルナさん、アイアさん、ミャナさんの事を知りたいです!」

「私は別に、ヨミ君以外とは仲良くする気はないんだけど……」


 そうして、四人は買い食いやショッピングなど、女子会を楽しんだ。

 学園に残っているヨミが、危険な目に遭っているとは知らずに。


 ☆ ♡ ☆


 ユリア達が女子会を楽しんでいる頃。

 ヨミは一人で、学園の裏庭にいた。


『おい、何をするんだ?』

「うん。僕の力、(えん)()の力をもっと使いこなしたいと思って。だから、ちょっとずつになるとは思うけど訓練を始めようかなと」

『なるほどな。その力には我は干渉ができん。十分気をつけろ』

「はい」


 クロノスドラゴンとの会話を終え、ヨミは目をつむり集中を始めた。


「ふぅ〜……よし。業火──ぐはっ!?」

『っ!?』


 ヨミが技を使用しようとした瞬間、突如として吐血をした。


「ぐっ……ぐはっ……!」

『お、おい! どうした!?』

「わ、わがり、まぜん……ぎゅ、ぎゅうに……がはっ!?」

『おい!? おい!?』


 ヨミはその場に倒れ込んでしまう。

 吐血は止まらず、倒れ込んでもなお、続いている。


『な、何が起きているんだ……!?』


 クロノスドラゴンが、今起きている事に戸惑っていると──、


「思いの外上手く行ったな」

「っ!?」『っ!?』


 ヨミの背後から、嘲笑うかのような男の声が聞こえてきた。

 その男は、倒れるヨミの顔の方に移動する。

 ヨミは誰なのか確認する為に、ゆっくりと顔を上げる。すると、そこにいたのは──、


「ぐ、グート、さん……!?」

「よぉ、ヨミ・アーバント。久しぶりだな。あの特別授業以来か」

『こいつを知ってるのか?』

(同じクラスの、グート・ヴォルアさんです……)


 ヨミは声を出すのが辛かったのか、心での会話に切り替えた。

 ヨミの答えを聞いたクロノスドラゴンは、グートの『ヴォルア』と言う名前に反応し──、


『なるほど……あのいけ好かない野郎の孫か……おい少年、我を呼び出せ』

(え……?)

『今のお前では奴を相手にできない。奴はお前を殺す気満々のようだ。だが、今お前を殺されるのは困る。だから、我を召喚しろ。この窮地を脱してやる』

(わ、分かり、ました……! 龍術、召喚(サモン)!)


 ヨミが心の中で唱えると、ヨミの背後に光りが集まる。そして──、


「グオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」


 クロノスドラゴンが雄叫びを上げながら姿を現した。


「っ!? く、クロノスドラゴン、だと!? なんで貴様が伝説龍を……!?」

「ふん。貴様に答える義理はない。驚いて何もできぬまま、敗北してもらおう!」


 クロノスドラゴンが、グートに向かって火炎放射を放とうとした時──、


「フッ。な〜んて驚くとでも思ったか?」

「ん? ぐふっ!?」


 クロノスドラゴンの真下からムカデが飛び出し、クロノスドラゴンの顎を思い切り打ち上げた。

 突然の衝撃に、クロノスドラゴンは反応できずにそのまま天を仰ぎ後方に倒れてしまった。

 クロノスドラゴンを攻撃したムカデは、地面の中に入り、地中を通りグートの背後に姿を現す。


「な、なんだ……!?」

「ヴェノムカーデ、と言えば分かるか?」

「ゔぇ、ヴェノムカーデ、だと!? あの三大モンスターのうちの一体……なぜ貴様がそんなモンスターを!」

「はっ! それこそテメェに答える義理はなぇな! それに、答えた所で意味はない。テメェはここで死ぬからな」

「っ!」


 グートが低い声でそう言うと、グートの背後にいたヴェノムカーデが地中に潜り、クロノスドラゴンの元へと向かう。

 その気配を逃さまいと、地中に意識を集中させるクロノスドラゴン。

 そして、──、


「キシャアアアアアアアアアアアアアッッッ!!」

「っ! ハァァァァ!!」


 地面から飛び出してきたヴェノムカーデに、クロノスドラゴンが火炎放射を放つ。

 その火炎放射はヴェノムカーデに命中。しかし──、


「む、無傷、だと!?」

「キシャアアアアアアアアアアアア!!!!」

「ぐっ……!?」


 火炎放射を浴びても傷一つ付いていないヴェノムカーデは、クロノスドラゴンの体に巻き付く。

 ヴェノムカーデの鋭利な無數の足が、クロノスドラゴンの全身に巻き付き、突き刺さる。


「ぐああああああああああ!?」

「くはははははははは! いい気味だなぁ! あの伝説の最強龍が、手も足も出ずにやられてるなんてなぁ! 最高の景色だぜ!」

「こいつ……!」


 ヴェノムカーデに締め付けられるクロノスドラゴンは、身動きが全く取れず、ただその場に留まるしかできない。


「さ〜てと。邪魔なクロノスドラゴンはヴェノムカーデに任せておいてっと。俺は本命を〜」


 グートは、倒れているヨミに向かって歩いていく。


「ま、待てっ! ぐああああ……!?」

「テメェは黙って巻き付かれてろ」


 クロノスドラゴンは、ヨミの元に向かいたいがヴェノムカーデに巻き付かれている為、身動きが取れない。


「おい、ヨミ・アーバント」


 ヨミの眼前でしゃがみ込むグート。


「テメェ、マジでうぜぇんだよ。 ”あの方” の邪魔になるテメェは、この世に必要ねぇんだ。ここで、消えてくれ」


 グートが、立ち上がり、ヨミに向かって右手を翳す。


「くっ……かはっ……」


 吐血が止まらないヨミは、力なく目を瞑った。


「ヤメロぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」


 クロノスドラゴンの叫びが、学園の裏庭に響き渡った。

 ついに対峙したヨミとグート!

 ヨミはなぜ吐血が止まらないのか? どうなってしまうのか!

 次話は、来週の6/8に投稿したいと思っております!

 次話をお楽しみに!


 面白い! 続きが気になる! と思っていただけましたらブックマークをしていただけますと、幸いです!

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