ep.49 ヨミに訪れる新たな異変
「断罪・斬!」
ワーイは走って剣を回収し、ヨミ達に向かって技を放つ。
が──、
「ふん!」
その攻撃を、クロノスドラゴンがいとも簡単に弾いてしまう。
「なっ……!?」
「この程度の攻撃で、我にダメージを与えられるとでも思っているのか?」
「くっ……! だったら、火炎放射!」
ワーイが両手を前に突き出し、そこから火炎放射を放った。
「バリアを張れ」
「はい! 業火、焔黒守!」
火炎放射をヨミがバリアで防ぐ。そして──、
「本物のブレスを、見せてやる! 最古術、龍の息吹!」
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
クロノスドラゴンが、ワーイのものとは比べ物にならないくらいの威力の火炎放射を放つ。
それがワーイに命中。ワーイは黒焦げになり、その場に倒れた(気を失っただけ)。
「ふん。雑魚が。我の眠りを妨げた事、本来であれば万死に値するぞ」
倒れているワーイに、唾を吐くクロノスドラゴン。よっぽど眠りを妨げられたのが嫌だったのだろう。
「ヨミ!」「ヨミ様!」「ヨミ君!」「ヨミさん!」
クロノスドラゴンの隣に立つヨミの元に、ユリア達四人が駆け寄ってくる。
「あ、皆さん、大丈夫でした……か──ぐっ、ぐわあああああああああああああああああ!?」
「「「「っ!?」」」」「っ!?」
突如、ヨミが頭を抱えてその場にうずくまった。
「よ、ヨミさん!? ど、どうしたんですか!?」
「ヨミ君!?」
「ヨミ様!?」
「ちょ、ちょっとクロノスドラゴン! 何が起こってるの!?」
「こ、これは……マズイ……! 召喚、解!」
「ぐあああああああああああああああ!? うぅ……!? うっ……」
クロノスドラゴンが姿を消すと、ヨミは気を失い倒れた。
「急いで医務室に連れていきましょう!」
「そうですね! エルナ、ミャナさんの二人は、他の二チームの方々に【雷撃の閃光】を拘束するようにお願いしてください」
「「分かった」」
「私達はヨミ様を医務室に」
「はい!」
ユリアとアイアの二人がヨミを抱えて、医務室へと向かう。
エルナとミャナの二人は【灼熱の陽炎】【冷獄の冰血】の元に、ワーイ達を拘束するように伝えに向かった。
「な、なんだったの、あれは……」
シスタリーが、呆然と立ち尽くしている。
「し、シスタリー、なんか来ますよ?」
「え……?」
アスタリーが、呆然とするシスタリーに声をかける。
シスタリーが前を向くと、エルナとミャナが走ってきていた。
「皆さん、お願いがあります」
「わ、私達に?」
エルナ達は、未だ状況を飲み込めていないシスタリー達にワーイ達を拘束するように頼んだ。
ちなみに、【灼熱の陽炎】の三人の姿はなかった。
☆ ♡ ☆
「はぁはぁ……」
「ヨミさん……」
窓で仕切られた、集中治療室の中で、ヨミが苦しそうに息を切らしながらベッドに横になっている。
その様子を窓の外から、ユリアとアイアが心配そうに見つめている。
と、そこにエルナとミャナが合流した。
「ヨミの様子は!?」
「命などには別状はありませんが、意識が戻らず、呼吸が乱れたまま元に戻らないと……」
アイアが説明する。
「そう……」
「ヨミ君……」
二人が窓の中のヨミを心配そうに見つめる。ミャナに至っては目元に涙を浮かべている。
と、その時──、
「「「「えっ!?」」」」
「い、今、見ました……?」
「え、えぇ……ヨミ様の手が……」
「ヨミの手が……」
「ヨミ君の手が……」
「「「「ドラゴンの手みたいになった!?」」」」
眠るヨミの左腕が、一瞬だが、ドラゴンの腕のようなものに変化した。
すぐに元に戻ったが……。
「い、一体、何が……?」
「もしかして、クロノスドラゴンがヨミ様に宿っている影響、とか?」
「あのドラゴン、ヨミを侵食してるってか!」
「いや、ただの憶測でしょ。決めつけはよくないと思う」
「そう、ですね。ですが、その可能性を念頭に置きつつ、調べてみましょう。ヨミ様に何が起きているのか」
「「「えぇ(はい)」」」
お楽しみいただけましたでしょうか?
クロノスドラゴンがなぜあんなに慌てていたのか、ヨミに起こった異変はなんなのか。
今後徐々に明らかになっていきますので、考察などをしながら楽しんでいただけますと幸いです!
この続きは、日曜日に投稿したいと思っております!
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