表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/138

ep.32 ヨミとクロノスドラゴン

(僕は、ここで死ぬのか……)


 ヨミは海の中にいる、ように深い闇に沈んでいた。

 光などなく、深い闇に。


(僕は、誰も守れず、誰も助けられずに、このまま……)


『何を諦めてんだ?』

(こ、この声……クロノスドラゴン……?)


 深い闇の中に、突如としてクロノスドラゴンの声が響き渡る。


『貴様はこの程度で諦めるのか? 我の力を手にした貴様は、この程度で諦める弱者なのか?』

(で、でも……僕は魔術も上手く使えないし、弱いし、クロノスドラゴンにも、呆れられたし……)

『……………そうだな。貴様には呆れた』

(………………)

『だが、我は貴様の事を「弱い」などと一言も言っておらんぞ』

(え……?)

『確かに、貴様は魔術が苦手で、あの黒い力の事も理解できていない。それに併用に関してもまるっきり分かっていない無能だ』

(うっ……)

『だが、貴様には素質があり、芯がある。誰かを守りたい、助けたいと言う、強い信念がある。そして、我との龍術契約を ”顔色一つ変えずに” 使えている。それがどんなにすごい事か』

(クロノスドラゴン……)

『貴様は、強い。それは我が保証する』

(あ、ありがとう──)

『だが! 貴様に力を貸すのは止めるからな!』

(な、なんでですか!?)

『我の力を貴様にやるのは、無駄だと思ったからだ』

(で、でも、それだとミャナさんを助けられない……)

『それだけは特別に力を貸してやる』

(え……)

『我は約束は守る。あの少女を助ける力だけは貸してやる。だが、その後は一切貸しはせん』

(あ、ありがとうございます……!)

『ふん。ほれ、分かったらさっさとしろ。このままだとお前、死ぬぞ?』

(そ、そうでした……! ど、どうすれば……)

『我が少しだけ力を貸してやる。それで打破しろ』

(は、はい!)


 深い闇に一筋の光りが差し込み、そこからクロノスドラゴンがやってくる。

 そのクロノスドラゴンの背中に乗り、ヨミは闇から抜け出した。


「待っててください、ミャナさん!」

 すぐに続きをお読みいただけます!


 お楽しみください!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ